婚約とは? プロポーズで成立? 知っておきたい定義や注意点

2019/11/12 11:00

お付き合いの末のプロポーズ!その後は……?交際していた恋人にプロポーズをされて、一緒になることを決めたけれど、これが婚約になるのか、それとも婚約成立のためには他にも何か必要なのか、どっちなのでしょうか。 よく知られているようで、意外と知らない婚約のこと。婚約の定義について、弁護士の祐川友磨先生に詳しくお聞きしました。

そもそも婚約の定義って何?



そもそも婚約の定義って何?

そもそも、婚約というものは、「将来婚姻しようとする当事者間の予約」に過ぎません。そのため、婚約は、夫婦になろうという確定的な合意だけで成立するものとされています。

つまり、ふたりの間に確定的な合意が存在してさえいれば、特別なことをしなくても婚約は成立するのです。

このように、婚約はふたりの合意に基づく一種の「契約」であるため、婚約を浮気などによって不当に破棄する行為は、契約の債務不履行(=約束違反)に該当し、婚約を破棄した当事者は相手方に生じた財産的な損害や精神的損害を賠償する責任を負うこととなります。

プロポーズしたら婚約成立する?


先ほどの婚約の定義からすれば、プロポーズを相手が確定的に承諾した時点で、婚約指輪の交換や結納といった行為がなくても婚約が成立することになります。

しかし、婚約破棄を理由とした損害賠償請求を裁判で行う場合には、婚約の成立を証拠に基づいて立証する必要があり、上記の婚約の定義にかかわらず、「儀式その他慣行上婚約の成立と認められるような外形的事実がない場合には、合意の成立は慎重に認定する必要がある」とされています。

つまり、結納などを行っていない場合には、そのカップルの状況によって、婚約の事実を認定できるかどうか判断が分かれてくるのです。

婚約成立が認められる外形的な事実関係


婚約成立が認められる「外形的な事実関係」の例としては、結納の儀式、婚約の合意書、婚姻届出用紙の署名と交付が挙げられます。これらは「将来婚姻しようとする当事者間の予約」という、婚約の定義をそのまま表現したものに当たります。

結納なし、指輪や合意書もない場合は?


上記の「外形的な事実関係」がない場合には、以下のような客観的事実から総合的に判断を行います。

・定期的な食事や旅行等の親密な交際状況
・性的関係の継続、妊娠
・婚約指輪の購入と贈呈
・同居のための住居、備品等の購入
・同居の開始
・結婚式場の下見や予約
・双方の両親との面会と婚約者としての交際の報告
・互いの親族への婚約者としての紹介
・互いの親族の結婚式への婚約者として出席
・結婚式の招待状の作成や発送

裁判では上記のような事実がどの程度存在したかで、将来結婚しようとする確定的な合意が当事者間にあったか否かを判断します。複数の事実が組み合わさって存在すれば婚約の事実が認められる可能性が上がります。

また、これらの事実に加えて、訴訟では、当事者の間で交際中、あるいは破局後にやりとりされた手紙やメールにおける恋愛感情や結婚、婚約に関する記載内容についても、あくまでも補助的な要素としてですが、参考とされます。

「婚約」はこのように、婚約指輪の贈呈などの客観的な証拠となる形で行うこともできれば、ふたりだけの約束として形に残さずに行うこともできるのです。ふたりの気持ち次第ですが、よく話し合い、どうしていくかを決定しましょう。

プロポーズ〜婚約〜結婚までの流れ



プロポーズ〜婚約〜結婚までの流れ

次に、プロポーズをしてから、結婚までの一般的な流れを見ていきます。プロポーズをしたら、結婚に向けての準備期間が始まります。

1.両家の親へあいさつ


結婚の意思を固めて、お互いの親へ報告をします。服装に注意して、手土産も持参して行いましょう。

報告ののち、結納や両家の顔合わせ、または婚約食事会をしたり、友人とパーティを開いたりすることも。

◆結納・婚約食事会について
婚約の儀式として日本の伝統的な儀礼に、「結納」があります。

「結納」には「正式結納」「略式結納」があり、「正式結納」は仲人が結納品をお互いの家に届けるスタイルですが、今はほとんど行われなくなりました。結納を行う場合は「略式結納」がほとんどで、どちらかの家、もしくはホテルの個室や料亭などで行います。

結納をしない代わりに、最近では婚約食事会を行う場合がほとんど。しかし、親の年代や地域によっても考え方が異なるため、親を含めてよく話し合い、どうするべきか考えましょう。

◆婚約の報告について
婚約したことを、親族や友人などに手紙で報告をする場合もあります。近頃はメールやLINEなどで気軽に報告できてしまいますが、書面にすることでお互いの気持ちがしっかりする上に、大切な報告である旨が伝わりやすくなります。

2.婚約指輪の購入


プロポーズの際に渡していなければ、どこかのタイミングで婚約指輪を贈りましょう。両家のあいさつの際にあるとベストです。

◆婚約指輪について
プロポーズの際に渡す、もしくはプロポーズ後に一緒に購入したりする場合もあります。

指輪はダイヤモンドをあしらったものが一般的で、よく選ばれています。結婚までの間、記念品を贈り合うことで婚約を形にできる最も一般的な方法といえます。

もちろん、必ず贈らなければいけないというものではありません。「その費用を別に充てたほうが嬉しい!」という場合もありますので、一度話し合いをするのも良いでしょう。

3.婚姻届提出日を決める


いよいよふたりが一緒になる日程を決めましょう。誕生日とは違う、ふたりだけの大切な記念日になるので、慎重に選びましょう。

4.結婚指輪の購入


婚姻届提出日が決まったら、結婚指輪を購入します。

5.婚姻届の提出


そしていよいよ!婚姻届を役所に提出しましょう。

婚約することのメリット



婚約することのメリット

では、婚約することのメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

・結婚への意識が高まり、けじめがつく
・結婚への意志が強くなり、破局しにくくなる
・結婚までの間、焦らずゆとりをもって準備ができる

とにもかくにも、結婚への準備期間である婚約期間は、ふたりの気持ちや意識を高める上でもとても大切なものであることに間違いありません。

婚約してから困ったこと、良かったことは?



婚約してから困ったこと、良かったことは?

婚約をした経験のある20代の男性に、婚約して困ったこと・良かったことをそれぞれ聞いてみました。

婚約をして困ったこと


もめ事やケンカなど
・金銭感覚が違ったため、お金の使い方で困ることが多かったです(28歳)
・女が口うるさくなった(27歳)
・結婚式の準備でもめたこと(27歳)

束縛されてしまう
・後に引けない(25歳)
・自分の時間がとれなくなる(28歳)
・自由がなくなった(29歳)
・下手に行動できなくなった(22歳)
・遊びに行きづらい(27歳)

忙しくなった
・結婚に向けた準備が忙しかった(29歳)
・結納などの準備が必要になって大変だった(28歳)

親との問題
・同居を親に反対されたこと(27歳)

婚約をして良かったこと


安心感や楽な気持ちが生まれる
・気持ちが楽になった(27歳)
・大事な人がそばにいる安心感を得られる(29歳)

一緒にいられる幸せ、楽しさ
・一緒に暮らせる(29歳)
・結婚に向けていろいろ決めていく過程が楽しかった(27歳)

けじめがつく、絆が深まる
・ケンカしても、婚約していることがくさびとなり収まったことがあった(27歳)
・覚悟が決まった(28歳)
・意識が高くなった(25歳)
・覚悟を決めて、段取りできた(29歳)
・自覚と責任感が増した(29歳)

婚約した以上、確かに束縛されることは増えますし、ひとりだけの判断では行動しにくくなるため、困ることがありそうです。

逆をいえば、それがけじめとなり、ふたりで一緒に物事を決めて判断していけるということですから、それはとても幸せな悩みでもあります。

婚約は結婚への大事な懸け橋



婚約は結婚への大事な懸け橋

婚約をすることで、たくさんのけじめや覚悟が生まれます。
そして、愛し合うふたりがこれから幸せな家庭をつくっていくための大事な準備時間になります。

ですから、まだ結婚していないからといって、何をしてもいいというわけではありません。すでにプロポーズをして、それを承諾された時点で婚約=結婚への予約が完了しています。

結婚準備は大変なこともたくさんありますが、婚約期間には婚約期間にしかない幸せや楽しみもあるものです。幸せな未来を想像して、すてきな婚約をしてくださいね!

取材・文/ペパーミント

プロポーズで知っておきたい「タイミング」「プラン」「実例」…これさえ読めば完ぺきガイド

【監修】
弁護士 祐川友磨
弁護士法人中央総合法律事務所 所属
TEL:03-3539-1877
FAX:03-3539-1878

【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2019/9/3〜2019/9/5
有効回答数:309人(男性)
(インターネットによる20代男性へのアンケート調査 調査機関:マクロミル)


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