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スタイリストに聞く! 好印象の婚活ファッションとは?

2019/6/6 11:00

婚活をする上で「第一印象」は大切ですよね。そこを失敗してしまうと、次に関係をステップアップさせるのに、少々時間がかかってしまいそうです。そんな第一印象を決める上で大切なのが「ファッション」。男性からの好感度が高い「婚活ファッション」って、あるのでしょうか?


婚活ファッションは自分の良さをアピールすること!



まずは、20〜30代の男性に「婚活の場で、女性が着てくるとうれしいファッションは何ですか?」と質問したところ、「ワンピース」(38%)、「膝丈スカートスタイル」(17%)、「体のラインが出る着こなし」(16%)、「ミニスカートスタイル」(15%)、「パンツスタイル」(11%)、「タイトスカートスタイル」(9%)、「マキシ丈スカートスタイル」(4%)、「その他」(24%)という結果でした。

ワンピースがダントツトップだと思っていましたが、意外とバラエティーに富んでいるようですね。

そこで、服装心理学に基づくスタイリングに定評がある、スタイリストの久野梨沙さんに、婚活ファッションの基本を聞いてみました。『婚活にふさわしいファッション』とは、どんな着こなしなのでしょうか?

「一昔前まではワンピースやスカートといった、いわゆる女性らしいファッションが人気で、『婚活ファッション=女性らしいファッション』でしたが、今は女性も男性も多様化している時代。女性らしい、男性らしいという着こなしではなく、その人に合っている、その人らしいものが婚活ファッションとしてはおすすめです。ファッションは、特定のメッセージを周囲の人に伝えるコミュニケーションツールにもなるものです。特に婚活では、自分の良さを伝えられるような着こなしをすることが大切です」
それでは、その人らしいもの、自分の良さをアピールする着こなしとはどんなものなのでしょうか?

「男性・女性に関わらず異性のファッション事情には疎いという人が多いため、細部にこだわっても異性には気づいてもらえないことがほとんど。そこで婚活ファッションでは、全体を引いて見てみることをおすすめしています。シルエットや色などの伝わりやすい要素を効果的に使いましょう。

例えば、スカートのふんわりと揺れるラインが優しげに見えて自分らしいと思うなら、トップスをタイトにしてメリハリをつける。自分の顔色を引き立ててくれる明るいトップスの色が気に入っているなら、他を抑えてポイントにするなど、見て欲しいところに自然に目が行くように全体のバランスを整えることです」

引いて見て伝わるかどうかをチェックするには、写真を撮ってみると良いそう。



「写真を撮ってその写真を見たときに、着ている服の素材感やピアスの形などは伝わりますか? 拡大してみないと分かりづらいですよね。伝わるものとは、写真を見て一目で分かるレベルのシルエットや色、デザインなどのことと考えると判断しやすいはず。

初顔合わせのときは、おそらく座って会話をする時間が長いので、上半身をメインに。デートのときは全身を見られるので、全身を撮ってチェックしましょう。できれば後ろ姿も、ヒップのラインや後ろ姿のシルエットも確認できるとベストです。ファッションは鏡で確認するより写真で確認した方が、他者から見た目線に近くなるので印象を確認しやすいのです」

なるほど。自分を客観的に見るということですね。それには、たしかに写真を撮ってチェックするのが分かりやすそう! これは、コーディネートに迷ったときに使えそうなテクニックですね。他にも何かおすすめのテクニックはありますか?

「次のステップとしては、相手の雰囲気に合わせること。会う前に、相手のことが分かっている場合は、相手の好みや雰囲気に合わせるようにしましょう。この人の隣にいて違和感がないか、なじんでいるか。人は、自分と似ている人や共通点を持った人に好感を持ちやすくなります。ふたりで並んだときにしっくりくると、お互いにリラックスできて話も弾みやすくなるもの。ですので、相手の隣にいて違和感のない着こなしをイメージすることは大切です」


婚活ファッションは、気を使っている気持ちを見せることが大切





最後に、NGファッションも聞いてみましょう。アンケートで「婚活で女性が着てくると気分が下がるファッションは何ですか?」と質問したところ、「全体的にダボっとしたシルエットの着こなし」(31%)、「ミニスカートスタイル」(20%)、「体のラインが出る着こなし」(14%)、「パンツスタイル」(12%)、「タイトスカートスタイル」(5%)、「ワンピース」(4%)、「膝丈スカートスタイル」(3%)、「マキシ丈スカートスタイル」(2%)、「その他」(30%)でした。

男性の好感度が低くなりそうな婚活ファッションについて、スタイリストの久野さんにもお伺いしました。

「まず男性か女性かに関わらず、人は『自分が大切だと思っているシーンなのに相手はそう思っていない』と感じるとがっかりします。自分はおしゃれをして気を使っているのに、相手が全く気を使っていないと、自分だけ頑張っている気がしてなんだかやるせない気持ちになりますよね。こういったマイナスな感情を抱いた状態では相手に好感を抱きにくくなってしまいます。

たまに、必死だと思われたくないという理由で、あえて着古したような服で行ったり、地味すぎる格好で行ったりする人がいますが、これは婚活ファッションに関してはおすすめいたしません。あえてしている場合でも、かえって相手のテンションを下げてしまうことがあるのです。

婚活ファッションは、頑張っていた方が好印象です。自分なりに気を使っている気持ちを見せることが必要です。それを踏まえた上で、だらしなく見えるので基本的にダボっとした着こなしはNGです。また、婚活ファッションでミニスカートや体のラインが見えるもの、露出の高い着こなしは、引いてしまう男性も多いので避けた方が無難です」

婚活に、ワンピースを来ていればOKという時代は少し古いようですね。婚活ファッション、何を着ていったらいいか分からないという方はまず、バストアップ、全身、後ろ姿と写真に撮って見てみてください。相手から目につきやすいところを飾って、目立ち過ぎたら少し引いてみて、足りないようならもう少し足して……と、客観的に見ることが決め手のようです。ぜひ、トライしてみてください! (坂田圭永)


【データ出典】
・ご自身に関するアンケート 
調査期間:2019/2/22〜2019/2/24
有効回答数:312人(男性)
(インターネットによる20〜30代男性へのアンケート調査 調査機関:マクロミル)


【取材協力】
久野梨沙さん
服装心理学に基づくスタイリングの第一人者。大学で認知心理学を研究した後、大手アパレルメーカーでの商品企画職を経て個人向けスタイリストに。服装改善によるモチベーションアップを活用した研修や、服装を用いたイメージコントロールに定評がある。2013年には社団法人日本服装心理学協会を立ち上げ、代表理事に就任。装いが人の心に与える影響を研究する「服装心理学」の啓蒙活動を本格化。著書に『ビジネス服薬術〜第一印象と心に効くファッション処方箋』(同友館刊)などがある。
久野梨沙さんホームページ https://www.forstyle.biz/


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