ふたりの愛の結晶として光り輝くエンゲージメントリング。各ブランドから提供されるリングには、大切な記念の品にふさわしいこだわりや物語が隠されている。ここでは、リング選びがもっと楽しく心豊かなものになるエピソードをご紹介。
花と葉をモチーフに優美な模様を描くガーランド・スタイルはカルティエを代表するデザイン。『バレリーナ』はこのガーランド・スタイルを継承したエンゲージメントリングだ。4つの小さなダイヤモンドがセンターダイヤモンドを抱えるデザインは、まるで愛するふたりがお互いを支え合っているよう。人生は心を一つに合わせて踊るダンスのようなもの。しなやかで優美な『バレリーナ』がふたりの人生をより輝かせてくれる。
フランス語で運命や宿命を意味する「デスティネ」という言葉が冠されたこのエンゲージメントリングは、センターダイヤモンドをマイクロパヴェが引き立てるドラマチックなデザイン。目がくらむほどのまばゆい輝きが得られるのは、外からは一切見えないように緻密に計算された爪がセンターダイヤモンドを支え、一段高くセッティングされているため。ふたりが出会ったのはまさに運命、そう思わせてくれるリングだ。
「リアン」とはフランス語で絆という意味。絆を表すクロスモチーフのジュエリーは、夫婦の愛情はもちろん、家族や友達など、人と人との愛をテーマにして作られた。『リアン』のエンゲージメントリングは、クロスデザインの石座がセンターダイヤモンドを支えるデザインで、シンプルな中にも柔らかさが感じられる。このリングを身に着けることで愛する人との絆をいつも身近に感じられるに違いない。
ナポレオン1世の公式ジュエラーであったショーメには、彼の最初の皇后ジョゼフィーヌにちなんだコレクションがある。ジョゼフィーヌは当時のファッションリーダー的存在として知られ、ショーメが制作したティアラは彼女が身に着けたことでヨーロッパの宮廷に広まったといわれる。このリングは美しいペアシェイプのダイヤモンドを中央に配したラグジュアリーなデザイン。ティアラのように花嫁の指で輝きを放つ。
“キング・オブ・ダイヤモンド“とたたえられるハリー・ウィンストンを代表するソリテール・リングといわれるのがこの『クラシック』。1.0ct以上のセンターダイヤモンドの両脇にテーパードバケット・ダイヤモンドをあしらったリングはひときわ美しく輝き、気品ある佇まいはまさに『クラシック』と呼ぶに値する。センターダイヤモンドは、ラウンドはもちろん、ハートシェイプやペアシェイプ、エメラルドカットなど幅広いバリエーションから選ぶことができる。
ベルとはアメリカ鉄道王の未亡人で、富豪として知られたアラベル・ベル・ハンティントン夫人のこと。ハリー・ウィンストンは彼女のコレクションを獲得し、宝石の美しさに魅了されたという。センターダイヤモンドを複雑に入り組んだマイクロパヴェ・ダイヤモンドが囲むデザインは限りなくラグジュアリーで、夫人の名を冠するにふさわしい。アンティークの趣もあり、花嫁をうっとりとした気分にさせてくれる。
エンゲージメントリングといって真っ先に頭に思い浮かぶのは、立て爪で支えられたダイヤモンドリングだろう。シンプルにして優雅なこのデザインを最初に世に送り出したのがティファニーだ。ダイヤモンドをアームから離して6本の爪で支えることで、あらゆる方向から光が入り、ダイヤモンドの輝きがより一層増すのだ。エンゲージメントリングのスタンダードで世界中の花嫁に愛されている『ティファニー セッティング』は、ふたりの結婚にきらめきを添えてくれる。
光り輝くラウンドブリリアントカットのダイヤモンドと、ダイヤモンドに向かって細くなる繊細なアームのデザインが美しく調和し、まるでハーモニーを奏でているかのようなデザイン。お揃いのバンドリングはエンゲージメントリングのセンターリングを引き立てるよう中央が細くなったデザインで、完璧に重なり合う。まさに愛し合うふたりが寄り添うかのような佇まいは、多くの女性たちを魅了してやまない。
text:minako kume design:RaNa design associates, inc.