誰のために

「お式の日が近づいてきましたが、
お父様も緊張されてませんか？」



そう、私が聞くと








「緊張？
いやぁ～しねえなあ。
だってよ、 俺の結婚式じゃねぇもん～」




なんて笑いながら答えた お父様。










私が担当している お2人のご両親が
お式前に教会を見ておきたいとのことで
御案内した際の何気ない会話。








いよいよ迎えた結婚式当日の朝



控え室にて お母様が私を呼びとめ、






「主人ね、あんなふうに言ってたけど、
ここ2、3日なんだか落ち着かなくって。
いつもより晩酌の量も多いの。
なんだかんだ、緊張しているのよね～フフフ」



と、お父様に聞こえないように
こっそりと教えてくれました。





控え室にいる間 お父様は
どのくらい飲んだのかわからない程
常にお水を飲んでいらっしゃいました。


















お式の開始時間となり
聖歌隊とパイプオルガンの音色が響く中










お父様は 目に涙を浮かべながら
素敵にお嬢様をエスコートされてました。












礼拝堂の大扉が開き、 歩いて頂くウエディングロードは
御新婦様が生まれてから今日までの道のり を表していると言われています。






今日までの日々を 2人で振り返り、
お互いへの感謝の気持ちを
心の中で伝え合いながら
ゆっくりと歩いていただきたいと
思っています。


















今年のお正月は
実家で
両親に結婚の話を
してみよう


そんな風に思っていた方も
多いと思います。



ケッコンシキは
新郎新婦のため だけではなく

ご両親にとっても、 新郎新婦の大切さを
よりいっそう感じていただくことの出来るセレモニーなのです。