惚気(のろけ)とは?惚気る人の心理&惚気話への対処法も紹介!

恋バナや雑談で、よく耳にする惚気という言葉。その意味や読み方、言葉の使い方について、例文を交えながら解説します。また、惚気話をする人の心理や恋人の自慢などに困ったときの対処法について、婚活イベントやセミナーを多数手がける婚活スペシャリストで、人間関係にも詳しい佐藤律子さんに聞きました。

惚気とは?意味と読み方を解説



惚気とは?意味と読み方を解説

惚気とは、「のろけ」と読み、恋人や配偶者との仲の良さを、愛情深く幸せそうに周囲に話すことを指す言葉です。

単に「来週末、恋人と●●に行く予定です」という事実を伝えるだけであれば、惚気には当てはまりません。

「惚気話聞いてくれる?」と、自覚して話す場合もありますが、話す方には惚気ている意識がないケースもあります。

その場合、聞いている側からすると恋人の自慢のように感じられて、「惚気だ」と思われてしまう可能性があるかもしれません。


「惚気」の言葉の使い方・例文



「惚気」の言葉の使い方・例文

ここでは例文を交えて、どんなときに「惚気」という言葉を使うのか、どんな行為が惚気として受け取られるのかを紹介します。

<例文>彼は先月彼女ができたばかりなので、惚気ばかり聞かされる
意図していなくても、恋人や配偶者のことが好きなあまりに、ついその話題ばかりに偏ってしまっていると、「惚気ている」と思われることがあります。

<例文>彼への不満に見せかけて、それって惚気話じゃないの
「彼が●●してくれない」など、ちょっとした不満や悩みを周囲に愚痴りながらも「でも彼って本当は優しいの。この前もね……」と、彼を褒める発言が多く目立つのも惚気話の一つ。

場合によっては、「結局は惚気だったのか!」と笑われることもあるかもしれません。

<例文>あのカップルは、お互いに惚気すぎだ
彼女が「彼が格好良すぎて、デートのときに緊張しちゃう!」と話す一方で、彼も「彼女の笑顔が可愛くて、毎日幸せだ」と話すなど、お互いのことを褒めるのも惚気の一種です。

聞いている側が恥ずかしくなるような話ばかりしていると、「惚気すぎ」と受け止められることもあるでしょう。


惚気話をする人の心理



惚気話をする人の心理

自分の長所や仕事の功績などは控えめに話すのに、恋愛になると惚気てしまう人は、意外といるのではないでしょうか。ここでは、惚気話をする人が、どのような心理状態になっているのか解説します。

良いことを共有したい


自分にとって最近の嬉しい出来事を会話しているだけのパターンです。

話を聞いてもらう相手が仲の良い関係の場合、自慢ではなくポジティブな話題として、単純に一緒に喜んでほしい、幸せを共有したいと考えています。

自己肯定感を上げたい


自分と恋人との話をすることで「恋人から愛情をもらっている」と、自分自身で再確認しているケースです。

また、自分が幸せであることを周囲にアピールするために、あえて誰にでも惚気と分かるような振る舞いをしていることもあります。

周囲から共感や称賛をされることで、自分の選択は間違っていないと感じたいのかもしれません。

直接の愛情表現が恥ずかしい


恋人や配偶者本人には恥ずかしくて面と向かって言えない、感謝や愛情表現を、他者に惚気ることもあります。

これは、間接的に恋人や配偶者に対する愛情を示しています。

特に長くお付き合いをしている場合には、改まって本人に直接言うには照れてしまうため、共通の友人などに惚気ることが多いでしょう。


惚気話に困ったときの対処法



惚気話に困ったときの対処法

惚気話を聞いて幸せな気持ちになる一方で、話が長かったりその話題が多すぎたりと困ってしまうこともあるかもしれません。そんなときに役立つ対処法を紹介します。

さりげなく話題を変える


惚気話になったら肯定しつつ、会話の中に出てきたキーワードを拾って、話題を変えましょう。

例えば、「彼が作ってくれる料理が、とってもおいしいの!」などの話題が出たら、「それは良かったね。料理といえば、この前一緒に行ったランチおいしかったね。次はどこに行く?」など、興味を引きそうな別の話題に切り替えます。

話を切り上げる・その場を離れる


話を聞くのがしんどいと感じた場合は、我慢せずに切り上げましょう。

「そろそろ仕事に戻る時間だね」「この後、用事があるから、もう行かなくちゃ」など、予定があることや時間の制限などを理由に会話を終わらせるのがおすすめです。

長引かせないようにする


惚気話を聞くときは、相づちのみにしましょう。興味がない場合でも、相手に気を使って「それからどうしたの?」など話を広げると、さらに話が長くなる可能性があります。

話が長引かないように質問を控えると、話す方も「この話題に興味なさそうだな」と察してくれるかもしれません。

自分の限界を伝える


特に仲の良い相手であれば、無理をしないことも大切。相手との感情のズレを調整するのも、コミュニケーションの一つです。

相手にとって幸せな話でも、聞き手側のメンタルが落ち込んでいるときなどは、楽しく受け止められない、耐えられないということは十分あり得ます。

そんなときは、「ちょっと今は話を聞くのが難しい」「今の私には少ししんどいかも」など、正直に伝えましょう。

友人であれば、思いやりや尊重する気持ちから話題を控えてくれるでしょう。


幸せ話は、周囲への配慮も大切に



幸せ話は、周囲への配慮も大切に

惚気話は、そのつもりがなくても自慢のように聞こえてしまったり、相手の状況によっては良い印象を与えなかったりする可能性があるので、恋バナをするときには気を付けたいところです。

とはいえ、多少の惚気話は可愛らしく、ほほ笑ましいもの。聞いてくれる相手への配慮や思いやりの気持ちを忘れずに幸せな気持ちを共有しましょう。

また、自分が惚気話の聞き手となる場合も、話している本人は悪気がないケースも多いです。軽く共感しつつ、興味がなければ違う話題に切り替えるなど、紹介した対処法を参考にしてみてくださいね。

取材・文/高坂晴奈

【監修】
佐藤律子さん
一般社団法人異性間コミュニケーション協会代表理事。
恋愛、婚活、夫婦問題、子育て、ハラスメント、マネジメント、女性活躍、LGBTQ+など人間関係についての専門協会として、認定講師100名以上が在籍する。自治体婚活イベントのカップル成立率60%以上、異性間コミュニケーション研修の受講者は延べ5万人を超える。2024年3月21日に9冊目の最新刊『大人婚活完全ガイド』(ビジネス社)が発売、他著書多数。テレビ番組の恋愛・結婚コーナーの監修、出演実績も豊富。
公式サイト:https://www.iseikan.or.jp/