おみくじの良い順番は?意味や待ち人など言葉、参拝マナーも解説
Index
- #01 おみくじの種類と順位。運勢の良い順番は?
- #02 おみくじの意味と運勢
- #03 「小吉」と「末吉」の違い
- #04 おみくじに書かれている言葉の意味
- #05 おみくじにまつわるFAQ
- #06 おみくじは具体的な内容に目を通すことが大事
おみくじとは、今や今後の運勢を占うもの。神様や仏様からのお言葉として、吉凶や助言が書かれています。「大吉」「大凶」はわかりやすいですが、「小吉」と「末吉」の違いは知らない人もいるのでは?そこで、民俗学研究家の井戸理恵子さん監修の下、一般的なおみくじの順番、「待ち人」などの言葉の意味を解説。おみくじに関する参拝マナーも紹介します。

一般的におみくじの結果は7種類のものと、12種類のものがあります。結果の順位は神社やお寺によって異なりますが、ここでは一般的なおみくじの結果を運勢の良い順番に紹介します。
大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶
一般的に最も縁起が良いとされている「大吉」から、縁起が良くないとされている「大凶」までは、上の順番とされています。
ただ、正式に決まっている順番ではなく、「吉」「中吉」「小吉」「末吉」の部分の順番は、寺社によって異なることがあります。
大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶
12種類の場合は、吉に「半吉」「末小吉」が加わり、凶は「小凶」「半凶」「末凶」がプラスされます。

それぞれのおみくじの結果の意味や運勢も見てみましょう。ここでは7種類の場合のおみくじを例に解説します。
とても良い運勢です。ただ、今が一番良いのであって、この後はどうなるかわからないという可能性もあります。現状を維持できるよう気を抜かないようにしましょう。
大吉の次に良い運勢ですが、場合によっては今が一番ピークの「大吉」より良い運勢と解釈できるケースもあります。吉の方が緩やかで安定した運気を持っています。
ほどほどに良い運勢です。努力次第で運気が上昇する可能性もあるでしょう。
良くも悪くもない無難な運勢といえます。大きな難もなく、ささやかな幸せがある穏やかで平和な状態が続くでしょう。
「これから吉に向かっていく」「楽しみがこれからやって来る」という運勢です。今は良い運勢ではないけれど、これから吉に向かう可能性があります。
良くない運勢です。ただ、今がネガティブな状態なだけで、気を引き締めて行動することで運気が上がっていく可能性を秘めています。
最も良くない運勢です。むやみに動かず、今はじっと我慢して待つことが正解かもしれません。

無難・安穏・平和といった状態を伝える「小吉」に対して、「末吉」は吉の中で一番良くない状態を表しています。
ただ、末吉はこれから吉に向かう可能性があるので、幸せや楽しみがこれからやって来るかもしれないと解釈するとよいでしょう。

おみくじには全体運の他にもさまざまなメッセージが込められています。おみくじを引くときは、何について聞きたいのか、今の願いや目標をはっきりさせてから引くようにしましょう。
おみくじに書かれてある内容をすべて読んで自分事として受け止める必要はありません。
おみくじに書かれてある内容をきちんと読むことは大切ですが、書いてあることをすべて読むのではなく、自分が願ったことや聞きたいことだけを受け取れば十分です。
一般的なおみくじに書かれている項目には下記のようなものがあります。
「自分の願い事が叶うかどうか」が書かれています。大きな夢から近い将来のことまで、規模もジャンルも願望であれば何でも当てはまります。
自分が待ち望んでいる人や会いたいと思っている人を表します。恋愛や結婚相手に限らず、自分の人生に影響のある人や運命の人など、「人生のキーパーソンとなる人が現れるかどうか」がわかります。
また、人でなく人生に影響を与える出来事を示すこともあります。
恋愛全般のことです。「恋愛が成就するか」「巡り合う人はいるのか」などがわかります。
カップルの場合、「決断すべきこと」や「相手との関係性」などを見ることができます。
「良い縁があるか」「結婚の時期はいつなのか」など、結婚に関することです。
仕事運や事業運、売り買いの金運など、商売に関する運勢です。
なくした物に限らず、「探している物に出くわすかどうか」も知ることができます。物だけでなく、人や場所なども含まれます。
試験や受験、資格の取得など、勉強に関する運勢です。学ぶ姿勢や叱咤(しった)激励などが書かれていることもあります。
病気や体調などの健康に関する運勢を示します。現在療養中の場合は、治るまでの目安を見ることができます。
転居や住まいに関することです。引っ越しや新築を購入する際の時期や方角などを見ることができます。
旅行やお出かけに関する運勢が書かれています。遠出の旅行だけでなく、近場の外出も含まれます。
裁判や試合など他人とのいさかいを表します。他人と競う仕事のコンペなども含めます。

おみくじは、初詣や参拝の楽しみのひとつ。でも、引くタイミングや扱い方について、意外と知らないことも多いですよね。よく耳にする素朴な疑問に対する、参拝マナーに沿った基本的な考え方を紹介します。
基本的におみくじは、お参りをした後に引くようにしましょう。
自分が引いたおみくじには、神様や仏様に伺った答えが示されています。きちんと願い事や目標を伝えてからでないと、おみくじの意味がなくなってしまいます。
「凶が出たから…」などの理由で、納得のいく結果が出るまで何回もおみくじを引くことは避けましょう。
おみくじの結果は、神様や仏様からのお言葉なので、何度も引くことは疑うことになり不敬に当たります。
ただ、おみくじを境内の指定の場所に結び、一度リセットしてから、また違う日に出直すなら問題ありません。
引いたおみくじは、できれば持ち帰りましょう。後で読み返すこともできますし、小さく折り畳めば、財布の中に入れてお守りとして持ち歩くこともできます。
ただ、おみくじの結果があまりにも良くなかった場合は、境内の所定の場所に結ぶことも可能です。結ぶ場合は、所構わず結び付けるのではなく、寺社のルールに従って必ず指定の場所に結ぶようにしましょう。
おみくじは神様や仏様からのお言葉として、粗末に扱わないように気を付けましょう。

おみくじは吉凶だけがすべてではありません。願ったことへの総合的なお告げの目安となるものです。おみくじの吉凶だけで一喜一憂するのではなく、おみくじに書いてある内容をよく読むことが大切です。
読んだ言葉の中に、日々の生活で迷っていたことに対して進むべき道となるヒントがあるかもしれませんよ。
取材・文/坂田圭永
【監修】
井戸理恵子さん
民俗学研究家で民俗情報工学の提唱者。ゆきすきのくに代表。多摩美術大学の非常勤講師として教壇に立つ傍ら、日本全国を回り先人の受け継いできた各地に残る伝統儀礼、風習、歌謡、信仰、地域特有の祭り、習慣、料理、伝統技術などについて民俗学的な視点から、その意味と本質を読み解き、現代に生かすための活動を行っている。
オフィシャルサイト:https://yukisukinokuni.jp/
おみくじの種類と順位。運勢の良い順番は?

一般的におみくじの結果は7種類のものと、12種類のものがあります。結果の順位は神社やお寺によって異なりますが、ここでは一般的なおみくじの結果を運勢の良い順番に紹介します。
おみくじの結果が7種類の場合
大吉>吉>中吉>小吉>末吉>凶>大凶
一般的に最も縁起が良いとされている「大吉」から、縁起が良くないとされている「大凶」までは、上の順番とされています。
ただ、正式に決まっている順番ではなく、「吉」「中吉」「小吉」「末吉」の部分の順番は、寺社によって異なることがあります。
おみくじの結果が12種類の場合
大吉>中吉>小吉>吉>半吉>末吉>末小吉>凶>小凶>半凶>末凶>大凶
12種類の場合は、吉に「半吉」「末小吉」が加わり、凶は「小凶」「半凶」「末凶」がプラスされます。
おみくじの意味と運勢

それぞれのおみくじの結果の意味や運勢も見てみましょう。ここでは7種類の場合のおみくじを例に解説します。
大吉
とても良い運勢です。ただ、今が一番良いのであって、この後はどうなるかわからないという可能性もあります。現状を維持できるよう気を抜かないようにしましょう。
吉
大吉の次に良い運勢ですが、場合によっては今が一番ピークの「大吉」より良い運勢と解釈できるケースもあります。吉の方が緩やかで安定した運気を持っています。
中吉
ほどほどに良い運勢です。努力次第で運気が上昇する可能性もあるでしょう。
小吉
良くも悪くもない無難な運勢といえます。大きな難もなく、ささやかな幸せがある穏やかで平和な状態が続くでしょう。
末吉
「これから吉に向かっていく」「楽しみがこれからやって来る」という運勢です。今は良い運勢ではないけれど、これから吉に向かう可能性があります。
凶
良くない運勢です。ただ、今がネガティブな状態なだけで、気を引き締めて行動することで運気が上がっていく可能性を秘めています。
大凶
最も良くない運勢です。むやみに動かず、今はじっと我慢して待つことが正解かもしれません。
「小吉」と「末吉」の違い

無難・安穏・平和といった状態を伝える「小吉」に対して、「末吉」は吉の中で一番良くない状態を表しています。
ただ、末吉はこれから吉に向かう可能性があるので、幸せや楽しみがこれからやって来るかもしれないと解釈するとよいでしょう。
おみくじに書かれている言葉の意味

おみくじには全体運の他にもさまざまなメッセージが込められています。おみくじを引くときは、何について聞きたいのか、今の願いや目標をはっきりさせてから引くようにしましょう。
おみくじに書かれてある内容をすべて読んで自分事として受け止める必要はありません。
おみくじに書かれてある内容をきちんと読むことは大切ですが、書いてあることをすべて読むのではなく、自分が願ったことや聞きたいことだけを受け取れば十分です。
一般的なおみくじに書かれている項目には下記のようなものがあります。
願望
「自分の願い事が叶うかどうか」が書かれています。大きな夢から近い将来のことまで、規模もジャンルも願望であれば何でも当てはまります。
待ち人
自分が待ち望んでいる人や会いたいと思っている人を表します。恋愛や結婚相手に限らず、自分の人生に影響のある人や運命の人など、「人生のキーパーソンとなる人が現れるかどうか」がわかります。
また、人でなく人生に影響を与える出来事を示すこともあります。
恋愛
恋愛全般のことです。「恋愛が成就するか」「巡り合う人はいるのか」などがわかります。
カップルの場合、「決断すべきこと」や「相手との関係性」などを見ることができます。
縁談
「良い縁があるか」「結婚の時期はいつなのか」など、結婚に関することです。
商売
仕事運や事業運、売り買いの金運など、商売に関する運勢です。
失物
なくした物に限らず、「探している物に出くわすかどうか」も知ることができます。物だけでなく、人や場所なども含まれます。
学問
試験や受験、資格の取得など、勉強に関する運勢です。学ぶ姿勢や叱咤(しった)激励などが書かれていることもあります。
健康
病気や体調などの健康に関する運勢を示します。現在療養中の場合は、治るまでの目安を見ることができます。
住居
転居や住まいに関することです。引っ越しや新築を購入する際の時期や方角などを見ることができます。
旅立ち
旅行やお出かけに関する運勢が書かれています。遠出の旅行だけでなく、近場の外出も含まれます。
争い事
裁判や試合など他人とのいさかいを表します。他人と競う仕事のコンペなども含めます。
おみくじにまつわるFAQ

おみくじは、初詣や参拝の楽しみのひとつ。でも、引くタイミングや扱い方について、意外と知らないことも多いですよね。よく耳にする素朴な疑問に対する、参拝マナーに沿った基本的な考え方を紹介します。
Q.おみくじを引くのは参拝の前後どっち?
基本的におみくじは、お参りをした後に引くようにしましょう。
自分が引いたおみくじには、神様や仏様に伺った答えが示されています。きちんと願い事や目標を伝えてからでないと、おみくじの意味がなくなってしまいます。
Q.おみくじは何回引いてもいい?凶がでたら引き直してもOK?
「凶が出たから…」などの理由で、納得のいく結果が出るまで何回もおみくじを引くことは避けましょう。
おみくじの結果は、神様や仏様からのお言葉なので、何度も引くことは疑うことになり不敬に当たります。
ただ、おみくじを境内の指定の場所に結び、一度リセットしてから、また違う日に出直すなら問題ありません。
Q.引いたおみくじは結ぶ?持ち帰る?
引いたおみくじは、できれば持ち帰りましょう。後で読み返すこともできますし、小さく折り畳めば、財布の中に入れてお守りとして持ち歩くこともできます。
ただ、おみくじの結果があまりにも良くなかった場合は、境内の所定の場所に結ぶことも可能です。結ぶ場合は、所構わず結び付けるのではなく、寺社のルールに従って必ず指定の場所に結ぶようにしましょう。
おみくじは神様や仏様からのお言葉として、粗末に扱わないように気を付けましょう。
おみくじは具体的な内容に目を通すことが大事

おみくじは吉凶だけがすべてではありません。願ったことへの総合的なお告げの目安となるものです。おみくじの吉凶だけで一喜一憂するのではなく、おみくじに書いてある内容をよく読むことが大切です。
読んだ言葉の中に、日々の生活で迷っていたことに対して進むべき道となるヒントがあるかもしれませんよ。
取材・文/坂田圭永
【監修】
井戸理恵子さん
民俗学研究家で民俗情報工学の提唱者。ゆきすきのくに代表。多摩美術大学の非常勤講師として教壇に立つ傍ら、日本全国を回り先人の受け継いできた各地に残る伝統儀礼、風習、歌謡、信仰、地域特有の祭り、習慣、料理、伝統技術などについて民俗学的な視点から、その意味と本質を読み解き、現代に生かすための活動を行っている。
オフィシャルサイト:https://yukisukinokuni.jp/


