デジャブ(デジャヴ)とは?起こる理由や体験しやすい人の特徴
2024/4/16 11:00
Index
- #01 デジャブ(デジャヴ)とは
- #02 よくあるデジャブ現象の例
- #03 デジャブが起こる理由とは?
- #04 デジャブが起こりやすい人の特徴
- #05 デジャブの不思議な感覚を楽しんでみて!
初めて訪れた場所なのに来たことがある気がする……そんなデジャブ(デジャヴ)を経験したことがある人も少なくないのではないでしょうか。言葉の意味や使い方などの基本的なことから、よくあるデジャブ現象の例、デジャブが起こる理由、起こりやすい人の特徴まで、心理カウンセラーの高見綾さんに伺いました。不思議な体験であるデジャブについて心理学的な観点で解説していきます。
デジャブとは、「初めて経験することなのに親しみや懐かしさを感じること」をいいます。デジャブは、フランス語の「deja-vu」から来ており、直訳すると「既視感」という意味になります。
経験したことがないにもかかわらず、過去に同じような経験をしたことがあるかのような感覚に包まれる現象です。不思議な現象ですが、特別珍しいことではなく、経験したことがあるという人も少なくありません。
デジャブの仕組みはまだ完全には解明されておらず、現在も研究が続いています。
具体的にどんなことが起こるとデジャブというのでしょうか。よくある事例を挙げてみました。
旅行などで初めて訪れた場所なのに、街並みの様子や雰囲気などを妙に懐かしく感じたことがありませんか?
一度も来たことがない場所を、「前にもここに来たことがある気がする」と思ってしまうことはよくあるデジャブの例です。
特に、並木道や公園、校舎、神社仏閣などの場所は、デジャブ現象が起こりやすいといわれています。
初対面の相手のはずなのに、「以前にどこかで会ったことがある気がする」と感じることもデジャブ現象の一つです。
初めて会った相手に、妙な親しみやすさや、昔から知っているような感覚を覚えます。
誰かと会話をしているときなどに、ふと「前にもこういったやりとりをしたことがある」と感じることがあります。今、初めて話していることなのに、なぜか以前にも同じことを話していたことがあるという感覚に陥ります。
話している最中に、相手の反応や答えが予想できてしまうというケースもあります。
デジャブが起こるのは、記憶における類似性認知によるものだと考えられています。
類似性認知とは、「異なるものを似ていると判断する脳の働き」のことをいいます。例えば、「初めて訪れた公園のベンチで弁当を食べる」という経験をした場合、過去の似た経験が自動的に脳の中で思い起こされます。
実際には初めて訪れる公園での出来事なのですが、複数の要素が一致すると、あたかも全く同じことを経験したかのように感じてしまうのです。今の経験と過去の経験の似ている点が多いほど、デジャブが起こりやすくなります。
特に子どもの頃の記憶や、旅先で見た景色は、印象的に脳に残りやすいものです。その記憶がよみがえることで、昔訪れた場所と類似した場所を「来たことがある」と思うのでしょう。
また、記憶のメカニズムとして、自分が体験したことだけではなく、テレビや雑誌などで見た風景や人から聞いた話などでも、繰り返し記憶が蓄積されていくことで自分が体験したものだと思い込んでしまうこともあるようです。
デジャブには“起こりやすい人”と“起こりにくい人”がいます。デジャブが起こりやすい人には、どんな特徴があるのでしょうか。
デジャブは比較的、若い人が起こりやすいといわれています。反対に、年齢が上がるほどデジャブは起こりにくくなるようです。
若い人は脳自体がまだ発達途中にあるため、記憶とエピソードを結び付ける脳の回路がうまく働かないことがあります。今起こっていることが記憶の中のものと一緒であると勘違いして、デジャブを引き起こしやすくなります。
また、若い頃は新しい経験をたくさんするため、多くのことが印象的に記憶に残りやすいともいわれています。
感受性が豊かということは、物事を見たり聞いたりしたときに、感情が揺れやすいといえます。感情が揺れると、起こったことが記憶に残りやすいと考えられています。
また、幸福感が高い人も、一つ一つの物事が記憶に残りやすく、デジャブを経験しやすい傾向があります。
強いストレスを抱えて疲労状態にあると、脳が情報を正しく処理できなくなります。
脳が正常に機能しないことで、記憶のエラーや錯覚などが起こりやすくなることがあります。これが、デジャブを引き起こす一因になるともいわれています。
デジャブを体験すると神秘的な感覚を覚える人もいるでしょう。デジャブのような不思議な体験をしたときは、そのスピリチュアルな感覚を楽しんでみてください!
取材・文/坂田圭永
【監修】
高見 綾さん
心理カウンセラー。豊富な臨床経験から、心の世界で学んだことを現実に生かすアプローチに高い評価を得ている。著書は『ゆずらない力』(すばる舎)。雑誌やウェブなどで記事を執筆するなどマルチに活躍中。
公式サイト:https://takamiaya.com/
デジャブ(デジャヴ)とは
デジャブとは、「初めて経験することなのに親しみや懐かしさを感じること」をいいます。デジャブは、フランス語の「deja-vu」から来ており、直訳すると「既視感」という意味になります。
経験したことがないにもかかわらず、過去に同じような経験をしたことがあるかのような感覚に包まれる現象です。不思議な現象ですが、特別珍しいことではなく、経験したことがあるという人も少なくありません。
デジャブの仕組みはまだ完全には解明されておらず、現在も研究が続いています。
よくあるデジャブ現象の例
具体的にどんなことが起こるとデジャブというのでしょうか。よくある事例を挙げてみました。
初めて訪れる場所なのに見覚えがある
旅行などで初めて訪れた場所なのに、街並みの様子や雰囲気などを妙に懐かしく感じたことがありませんか?
一度も来たことがない場所を、「前にもここに来たことがある気がする」と思ってしまうことはよくあるデジャブの例です。
特に、並木道や公園、校舎、神社仏閣などの場所は、デジャブ現象が起こりやすいといわれています。
初めて会った人なのに会ったことがある気がする
初対面の相手のはずなのに、「以前にどこかで会ったことがある気がする」と感じることもデジャブ現象の一つです。
初めて会った相手に、妙な親しみやすさや、昔から知っているような感覚を覚えます。
前にもこのシーンを体験したことがあると感じる
誰かと会話をしているときなどに、ふと「前にもこういったやりとりをしたことがある」と感じることがあります。今、初めて話していることなのに、なぜか以前にも同じことを話していたことがあるという感覚に陥ります。
話している最中に、相手の反応や答えが予想できてしまうというケースもあります。
デジャブが起こる理由とは?
デジャブが起こるのは、記憶における類似性認知によるものだと考えられています。
類似性認知とは、「異なるものを似ていると判断する脳の働き」のことをいいます。例えば、「初めて訪れた公園のベンチで弁当を食べる」という経験をした場合、過去の似た経験が自動的に脳の中で思い起こされます。
実際には初めて訪れる公園での出来事なのですが、複数の要素が一致すると、あたかも全く同じことを経験したかのように感じてしまうのです。今の経験と過去の経験の似ている点が多いほど、デジャブが起こりやすくなります。
特に子どもの頃の記憶や、旅先で見た景色は、印象的に脳に残りやすいものです。その記憶がよみがえることで、昔訪れた場所と類似した場所を「来たことがある」と思うのでしょう。
また、記憶のメカニズムとして、自分が体験したことだけではなく、テレビや雑誌などで見た風景や人から聞いた話などでも、繰り返し記憶が蓄積されていくことで自分が体験したものだと思い込んでしまうこともあるようです。
デジャブが起こりやすい人の特徴
デジャブには“起こりやすい人”と“起こりにくい人”がいます。デジャブが起こりやすい人には、どんな特徴があるのでしょうか。
若い
デジャブは比較的、若い人が起こりやすいといわれています。反対に、年齢が上がるほどデジャブは起こりにくくなるようです。
若い人は脳自体がまだ発達途中にあるため、記憶とエピソードを結び付ける脳の回路がうまく働かないことがあります。今起こっていることが記憶の中のものと一緒であると勘違いして、デジャブを引き起こしやすくなります。
また、若い頃は新しい経験をたくさんするため、多くのことが印象的に記憶に残りやすいともいわれています。
感受性が豊か
感受性が豊かということは、物事を見たり聞いたりしたときに、感情が揺れやすいといえます。感情が揺れると、起こったことが記憶に残りやすいと考えられています。
また、幸福感が高い人も、一つ一つの物事が記憶に残りやすく、デジャブを経験しやすい傾向があります。
ストレスを抱え疲労している
強いストレスを抱えて疲労状態にあると、脳が情報を正しく処理できなくなります。
脳が正常に機能しないことで、記憶のエラーや錯覚などが起こりやすくなることがあります。これが、デジャブを引き起こす一因になるともいわれています。
デジャブの不思議な感覚を楽しんでみて!
デジャブを体験すると神秘的な感覚を覚える人もいるでしょう。デジャブのような不思議な体験をしたときは、そのスピリチュアルな感覚を楽しんでみてください!
取材・文/坂田圭永
【監修】
高見 綾さん
心理カウンセラー。豊富な臨床経験から、心の世界で学んだことを現実に生かすアプローチに高い評価を得ている。著書は『ゆずらない力』(すばる舎)。雑誌やウェブなどで記事を執筆するなどマルチに活躍中。
公式サイト:https://takamiaya.com/