恋愛相談をするのは異性がいい?メリットやデメリットを解説
2021/8/30 11:00
Index
- #01 恋愛相談をするのは同性と異性どちらがいい?
- #02 恋愛相談に向いている人の特徴
- #03 恋愛相談に向いていない人の特徴
- #04 異性に恋愛相談をするメリット
- #05 異性に恋愛相談をするデメリット
- #06 恋愛の悩みを解決するポイント
- #07 恋愛相談は適切な人に、恋愛の依存は避けるべき
恋に悩んだときは、誰かに相談したくなります。「この人に相談してよかった!」と思う一方で、「この人に話すんじゃなかった……」とがっかりすることも。実りある恋愛相談にするには、どんな人に話すかが重要です。恋愛相談は男性と女性のどちらが向いているか、恋愛相談に向いている人、向いていない人、また恋愛の悩みを解決するコツについて、日本ビジネス心理学会副会長として恋愛心理にも詳しい、匠英一さんにお話を伺いました。
恋愛相談をする場合、同性と異性で得られるものが異なる傾向があります。
女性に相談したときの特徴は、共感。相談相手の恋愛経験が豊富なら、気持ちをわかってもらえる安心感がありますし、恋愛経験があまりなくても悩みをよく聴いてもらえるでしょう。
男性の場合は、解決策になります。恋愛の悩み事をどう解決したらよいか、具体的な助言を中心とした話になることが多いです。男性は共感よりも、問題解決に頭を働かせる傾向があるためです。
男女の相談に関する心理には違いがあり、相談をする目的が男女では異なるということを理解しておくとよいでしょう。
恋愛相談といっても、その内容は千差万別。「彼の気持ちがわからない」という悩みや、なかなか人に言えないプライベートなこともあります。恋愛の悩みを安心して相談できる人は、いったいどんなタイプでしょうか。
男性、女性共に友人が多い人は、恋愛相談の相手としておすすめです。こういう人は、「男性ならこうするはず」「女性はこうあるべき」という思い込みが少なく、客観的に人を見る力を持っています。いろんな人の価値観に触れているので、幅広い視野から意見を聞くことができます。
できれば日常的に接する友人より、少し距離のある先輩や知人の方がいいでしょう。彼のことをよく知らない相談相手なら、客観的な視点からの意見を聞くことができます。また、わかりやすく伝えるために情報の整理をするので、冷静になることもできます。
勇気を出して恋愛相談したのに、結果は散々だと悲しいですよね。「この人に相談するんじゃなかった」となる前に、恋愛相談をしない方がいいタイプをみてみましょう。
異性の友達しかいない、同性の友達しかいないなど、偏った人間関係を持つ人は、どうしても自分と違う点に厳しくなります。特に同性の友人しかいない人は異性に対して好感を持ちにくく、相談の結果、厳しい答えが返ってきがちです。
自分と距離が近い人は、彼とも知り合いだったりします。密な関係の相手に恋愛相談をすると、話した内容をきっかけに人間関係がもつれることがあります。恋愛はふたりだけの世界を築くだけでなく、周りの人間関係にも影響を与えるもの。相談した相手が思わぬ行動を取る可能性もあるので、注意しましょう。
友人から恋愛相談をされたとき、幸せになったら自分から離れていくのでは……と不安がよぎってしまう人がいます。こうした心理の背景には、自分を不幸だと思っている無意識があります。不幸感に苦しんでいると、友人として相手の幸せを願うよりも離れる寂しさの方が勝り、恋愛相談の答えとしてついネガティブなことを言ってしまいがちです。
男性に恋愛相談をすると、「目からうろこ!」と感心することも多いのでは?男性に恋愛相談をする際のメリットはどんなことでしょうか。
男性の考えや助言を聴くことで、彼の行動の理由を理解するきっかけになります。もちろん相談相手は彼と違う1人の男性ではありますが、「男性」という共通点を通して彼を冷静に見直すことができます。
男性は事実関係に注目する傾向があり、具体的な場面でどうだったか、細かく聞くことがあります。「彼に嫌われたに違いない」と落ち込んでいても、客観的な事実を確認するうちに「もしかして考えすぎだったかも……」と気づくことがあります。
「事実がどうなのか」に注目することが多い男性は、恋愛相談を通して自然と事実認識を促します。助言自体は大したことなくても、相談のプロセスの中で女性が自ら解決への道筋を見いだすことがあります。
男性に恋愛相談をしたら、「矢継ぎ早にアドバイスされても……」と困惑することもあります。男性に恋愛相談をする際のデメリットもみてみましょう。
男性に相談した場合、女性のように共感してもらえないことがあります。特に年配の男性の場合、自分の恋愛経験やお説教、「もっと自分を大事にしなさい」といった道徳的な教訓を聞くことになり、わかってもらえない気持ちでかえってストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。
男性に相談した場合、過剰に彼氏の悪い面を指摘されることがあります。これは男性が同性への競争心を持ちやすいためで、彼氏を否定することで自分の自尊心を満たそうとします。こうした人からのアドバイスは、偏った内容になりがちです。
女性から相談されて自尊心が満たされる男性の中には、「相談された」という事実を誰かに自慢したくなる人がいます。気を付けていてもつい口が滑ってしまい、意外な人にまで相談内容が広まっていた……ということも。
恋愛で悩むのは苦しいことですよね。できればいつも幸せを感じられる恋愛を目指したいものです。
恋愛の悩みから自由になるために大切なのは、恋愛に依存しないことです。自分の生活や将来の生き方などに不安が強い人ほど、恋愛に強く依存する傾向があります。こうした人は、イイ恋愛やイイ恋人(結婚)があれば、自分の人生は幸せになれるという漠然とした期待感を持っていることが多いです。
恋愛は自分に幸福感があり、気持ちに余裕ある時にするのがベストです。実は「イイ恋愛をするから幸せなのではなく、すでに幸せだからイイ恋愛ができる」のです。
そのためには、まず自分の日常を幸せ感のあるポジティブな活動環境にすることから始めましょう。ポジティブな人は元気で輝いて見えますし、その魅力に周りは引き寄せられます。明るい人には明るい人が寄っていきます。自分が心から幸せを感じていると、自然と幸せを引き寄せることにつながり、恋愛の悩みはなくなっていくと思います。
恋愛に悩んでいるときは少しでも早く心の重荷を下ろしたくなりますよね。恋愛相談で期待できるものは、同性と異性で異なるようです。女性の共感か、男性の解決策か、いま自分が何を求めているのかによって、誰に相談するか決めるとよいかもしれませんね。
また、情熱的な恋愛では「好きになったら彼のために自分のすべてを捧げたい……!」と思いそうですが、匠さんによれば恋愛に依存するのはNG、目から鱗でした。やはり自分で自分を幸せにするという姿勢がなければ、二人の本当の幸せは難しいのかも。恋愛に悩んで疲れたときは、自分で自分を労わってあげることも必要なのかもしれませんね。
取材・文/ぱう
【監修】
匠英一(たくみ・えいいち)さん
和歌山市生まれ。東京大学大学院教育学研究科を経て、同大学医学部研究生修了。現在、デジタルハリウッド大学教授、日本ビジネス心理学会副会長。専門は心と脳の総合科学である「認知科学」であり、1990年に認知科学専門シンクタンクとして(株)認知科学研究所を設立。大手企業の人材開発やマーケティングでアップル社やNEC、大学生協など多数の企業を指導。著作には『恋愛心理学』(ナツメ社)、『ビジネス心理学』(経団連出版)、『「認知科学」最強の仕事力』(高橋書店)などなど50冊近くあり。TV出演・企画も多数あり、『ナカイの窓』の透明のガラス机など企画。
恋愛相談をするのは同性と異性どちらがいい?
恋愛相談をする場合、同性と異性で得られるものが異なる傾向があります。
女性に相談したときの特徴は、共感。相談相手の恋愛経験が豊富なら、気持ちをわかってもらえる安心感がありますし、恋愛経験があまりなくても悩みをよく聴いてもらえるでしょう。
男性の場合は、解決策になります。恋愛の悩み事をどう解決したらよいか、具体的な助言を中心とした話になることが多いです。男性は共感よりも、問題解決に頭を働かせる傾向があるためです。
男女の相談に関する心理には違いがあり、相談をする目的が男女では異なるということを理解しておくとよいでしょう。
恋愛相談に向いている人の特徴
恋愛相談といっても、その内容は千差万別。「彼の気持ちがわからない」という悩みや、なかなか人に言えないプライベートなこともあります。恋愛の悩みを安心して相談できる人は、いったいどんなタイプでしょうか。
性別を問わず友人が多い
男性、女性共に友人が多い人は、恋愛相談の相手としておすすめです。こういう人は、「男性ならこうするはず」「女性はこうあるべき」という思い込みが少なく、客観的に人を見る力を持っています。いろんな人の価値観に触れているので、幅広い視野から意見を聞くことができます。
自分と少し距離がある
できれば日常的に接する友人より、少し距離のある先輩や知人の方がいいでしょう。彼のことをよく知らない相談相手なら、客観的な視点からの意見を聞くことができます。また、わかりやすく伝えるために情報の整理をするので、冷静になることもできます。
恋愛相談に向いていない人の特徴
勇気を出して恋愛相談したのに、結果は散々だと悲しいですよね。「この人に相談するんじゃなかった」となる前に、恋愛相談をしない方がいいタイプをみてみましょう。
友達が同性・異性に偏っている
異性の友達しかいない、同性の友達しかいないなど、偏った人間関係を持つ人は、どうしても自分と違う点に厳しくなります。特に同性の友人しかいない人は異性に対して好感を持ちにくく、相談の結果、厳しい答えが返ってきがちです。
自分と距離が近い
自分と距離が近い人は、彼とも知り合いだったりします。密な関係の相手に恋愛相談をすると、話した内容をきっかけに人間関係がもつれることがあります。恋愛はふたりだけの世界を築くだけでなく、周りの人間関係にも影響を与えるもの。相談した相手が思わぬ行動を取る可能性もあるので、注意しましょう。
自分を不幸だと思っている
友人から恋愛相談をされたとき、幸せになったら自分から離れていくのでは……と不安がよぎってしまう人がいます。こうした心理の背景には、自分を不幸だと思っている無意識があります。不幸感に苦しんでいると、友人として相手の幸せを願うよりも離れる寂しさの方が勝り、恋愛相談の答えとしてついネガティブなことを言ってしまいがちです。
異性に恋愛相談をするメリット
男性に恋愛相談をすると、「目からうろこ!」と感心することも多いのでは?男性に恋愛相談をする際のメリットはどんなことでしょうか。
男性心理を理解するきっかけになる
男性の考えや助言を聴くことで、彼の行動の理由を理解するきっかけになります。もちろん相談相手は彼と違う1人の男性ではありますが、「男性」という共通点を通して彼を冷静に見直すことができます。
自分の思い過ごしに気付く
男性は事実関係に注目する傾向があり、具体的な場面でどうだったか、細かく聞くことがあります。「彼に嫌われたに違いない」と落ち込んでいても、客観的な事実を確認するうちに「もしかして考えすぎだったかも……」と気づくことがあります。
解決に促してくれる
「事実がどうなのか」に注目することが多い男性は、恋愛相談を通して自然と事実認識を促します。助言自体は大したことなくても、相談のプロセスの中で女性が自ら解決への道筋を見いだすことがあります。
異性に恋愛相談をするデメリット
男性に恋愛相談をしたら、「矢継ぎ早にアドバイスされても……」と困惑することもあります。男性に恋愛相談をする際のデメリットもみてみましょう。
なかなか共感してもらえない
男性に相談した場合、女性のように共感してもらえないことがあります。特に年配の男性の場合、自分の恋愛経験やお説教、「もっと自分を大事にしなさい」といった道徳的な教訓を聞くことになり、わかってもらえない気持ちでかえってストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。
彼を過剰に批判される
男性に相談した場合、過剰に彼氏の悪い面を指摘されることがあります。これは男性が同性への競争心を持ちやすいためで、彼氏を否定することで自分の自尊心を満たそうとします。こうした人からのアドバイスは、偏った内容になりがちです。
悪気なく口が滑る
女性から相談されて自尊心が満たされる男性の中には、「相談された」という事実を誰かに自慢したくなる人がいます。気を付けていてもつい口が滑ってしまい、意外な人にまで相談内容が広まっていた……ということも。
恋愛の悩みを解決するポイント
恋愛で悩むのは苦しいことですよね。できればいつも幸せを感じられる恋愛を目指したいものです。
恋愛の悩みから自由になるために大切なのは、恋愛に依存しないことです。自分の生活や将来の生き方などに不安が強い人ほど、恋愛に強く依存する傾向があります。こうした人は、イイ恋愛やイイ恋人(結婚)があれば、自分の人生は幸せになれるという漠然とした期待感を持っていることが多いです。
恋愛は自分に幸福感があり、気持ちに余裕ある時にするのがベストです。実は「イイ恋愛をするから幸せなのではなく、すでに幸せだからイイ恋愛ができる」のです。
そのためには、まず自分の日常を幸せ感のあるポジティブな活動環境にすることから始めましょう。ポジティブな人は元気で輝いて見えますし、その魅力に周りは引き寄せられます。明るい人には明るい人が寄っていきます。自分が心から幸せを感じていると、自然と幸せを引き寄せることにつながり、恋愛の悩みはなくなっていくと思います。
恋愛相談は適切な人に、恋愛の依存は避けるべき
恋愛に悩んでいるときは少しでも早く心の重荷を下ろしたくなりますよね。恋愛相談で期待できるものは、同性と異性で異なるようです。女性の共感か、男性の解決策か、いま自分が何を求めているのかによって、誰に相談するか決めるとよいかもしれませんね。
また、情熱的な恋愛では「好きになったら彼のために自分のすべてを捧げたい……!」と思いそうですが、匠さんによれば恋愛に依存するのはNG、目から鱗でした。やはり自分で自分を幸せにするという姿勢がなければ、二人の本当の幸せは難しいのかも。恋愛に悩んで疲れたときは、自分で自分を労わってあげることも必要なのかもしれませんね。
取材・文/ぱう
【監修】
匠英一(たくみ・えいいち)さん
和歌山市生まれ。東京大学大学院教育学研究科を経て、同大学医学部研究生修了。現在、デジタルハリウッド大学教授、日本ビジネス心理学会副会長。専門は心と脳の総合科学である「認知科学」であり、1990年に認知科学専門シンクタンクとして(株)認知科学研究所を設立。大手企業の人材開発やマーケティングでアップル社やNEC、大学生協など多数の企業を指導。著作には『恋愛心理学』(ナツメ社)、『ビジネス心理学』(経団連出版)、『「認知科学」最強の仕事力』(高橋書店)などなど50冊近くあり。TV出演・企画も多数あり、『ナカイの窓』の透明のガラス机など企画。