尽くしすぎ!?彼の“ママ”にならない方法
2011/1/18 12:30
3カ月前に職場の同僚と付き合い始めた友人から「私、彼に“都合のいい女”だと思われているのかも…」と恋愛相談が。聞けば、朝が苦手な彼へのモーニングコールにはじまり、昼は手作り弁当の差し入れ、週末は彼の部屋の片付け…と、彼を喜ばせるために一途に尽くしているのに、彼の方はというと、「どうも」とお礼は言うものの、なんだか素っ気ないんだとか。
好きな人に「何かしてあげたい」「喜んでもらいたい」という気持ちは分かるけれど、肝心の彼の反応が薄ければ、頑張り甲斐もないもの。それに、この状況ってよく考えると、彼女は彼にとっての“愛する人”ではなく、どちらかといえば、何でもしてくれる“ママ”になっている気も…。そもそも愛情に見返りを求めてはいけないけれど、好きな人に“ママ扱い”されたい女性なんていないはず。やっぱり恋愛で相手に尽くしすぎるのって、よくないのでしょうか?心理コーディネーターの織田隼人さん、教えてください!
「男女の恋愛において“与えるだけの恋”は存在しないに等しいもの。通常、人は相手に愛情を注いだら、何かしらのリターンを求めてしまうものなので、どちらか一方だけが尽くしすぎてしまうと、尽くした人はそれに見合った見返りが得られないことに徐々に不満を募らせてしまいます。そして、結果的に相手とうまくいかなくなり、破局に至ってしまうケースが多いのです。特に、女性は尽くし・尽くされることで、愛情を表現したり・感じたりするのに対し、男性は尽くされることに感謝はしても、それを愛情とは受け取らず、愛情で返すこともしない生き物。なので、恋愛では“尽くしすぎる”こと自体が問題なのではなく、どちらかというと、その尽くした行為に対する見返りがないことで、女性側が勝手に、『都合のいい女だと思われている』、『ママ扱いされている』と思い込んで、フラストレーションをためてしまうことに問題があるのです」
え!それじゃあ、女性側が勝手に“都合のいい女”や“ママ扱い”されていると思っているだけで、彼自身はそう感じていないってこと?てっきり、尽くしすぎてしまうと男性が「コイツは放っておいても俺のこと好きだから」なんて調子にのって、彼女に素っ気なくなるのだとばかり思っていたのですが…。
「男性のいう“都合のいい女”とは、例えば『今から会いたい』と言えば、すぐに飛んできてくれるような、自分の言うことを何でも聞いてくれる女性のこと。彼を喜ばせようと、本人の意思で先回りして尽くしてくれる女性のことを“都合のいい女”とは思いません。女性からすれば『私はこんなにしてあげているのに!』と思ってしまうかもしれませんが、男性は尽くしてもらったことに対する感謝や喜びはあっても、『だから、そのお礼に俺も◯◯してあげよう』という考えには及ばないだけ。ですから、極論を言えば、女性側が彼に尽くすことに全く見返りを求めないのであれば、尽くしすぎても特に問題はありません」
うーん、なんだか女性が空回りしているだけと言われているようで複雑な気分…。では、彼氏ができるとつい尽くしすぎちゃうタイプの女性は、どんなことに気を付ければいいのですか?
「大切なのは『やりたくない』と思った時にはやらないことですね。例えば、自分が睡眠不足になってまで朝早く起きてモーニングコールをしてあげたり、忙しいのに無理して彼のためにお弁当を作ってあげるなど、自分自身の許容範囲を超えてまで何かをしてしまうと、徐々にフラストレーションがたまってしまうので、やりすぎには注意してください。また、同棲中のカップルなどで彼との家事分担を決めている人は、彼がやらないからといって、先走って手伝いすぎないこと。これも後々フラストレーションがたまる原因になります」
なるほど。でも、彼のために何かしてあげたい気持ちを尊重しつつ、フラストレーションをためない方法ってあるのでしょうか?
「フラストレーションをためないためには、例えば、“月に1回はおしゃれなお店にご飯に連れて行ってもらう”、“記念日には旅行をする”など、あらかじめふたりの間に決め事を作っておいて、定期的に“ご褒美”をもらえるようにするのがオススメです。ただし、“ご褒美”と位置付けるのは、あくまで自分の心の中でだけにしてください。それだけでも、不満はたまりにくくなりますよ」
自分の中だけの“ご褒美”作戦は、なかなか良さそうですね!また、織田さんいわく「“尽くす”と言っても、場合によっては彼に鬱陶しく思われてしまうこともあるので、気を付けてください」とのこと。鬱陶しがられるケースって、例えばどんなこと?
「『ちゃんと片づけないとダメって言ったじゃん』と、彼の部屋をおもむろに片付けはじめたり、『野菜も食べなくちゃだめだよ』と頼まれてもいないのに毎日お弁当を作っていくなど、子どもに世話をやくのと同じようなことは、やめた方がいいですね。男性は対等に扱われずに上から目線であれこれ言われると、嫌な気分になってしまいます。また、彼のために良かれと思って言ったとしても、『◯◯君に連絡した方がいいんじゃない?』、『上司の言うことも考えてあげた方がいいと思うよ』など、彼の人間関係に口出しするのもNG。口うるさい教師みたいな存在に思われてしまいますよ」
ん〜、たしかに鬱陶しいかもしれませんね(苦笑)。それに、考えてみれば、これこそ“彼のママ”になってしまっている気も。相手のことを思って尽くしているのに、逆に口うるさく感じられてしまったら本末転倒。“尽くしすぎ”はほどほどにしておくのがよさそうですね。(清川 睦子/verb)
【取材協力】
織田隼人さん
心理コーディネーターとして活動し、男女の心理の違いを広める。著書に『愛でセックスを買う男・セックスで愛を買う女』、『「彼氏いない歴」が言えない貴女へ』など。
織田隼人さん公式ブログhttp://oda999.tea-nifty.com/blog/
好きな人に「何かしてあげたい」「喜んでもらいたい」という気持ちは分かるけれど、肝心の彼の反応が薄ければ、頑張り甲斐もないもの。それに、この状況ってよく考えると、彼女は彼にとっての“愛する人”ではなく、どちらかといえば、何でもしてくれる“ママ”になっている気も…。そもそも愛情に見返りを求めてはいけないけれど、好きな人に“ママ扱い”されたい女性なんていないはず。やっぱり恋愛で相手に尽くしすぎるのって、よくないのでしょうか?心理コーディネーターの織田隼人さん、教えてください!
「男女の恋愛において“与えるだけの恋”は存在しないに等しいもの。通常、人は相手に愛情を注いだら、何かしらのリターンを求めてしまうものなので、どちらか一方だけが尽くしすぎてしまうと、尽くした人はそれに見合った見返りが得られないことに徐々に不満を募らせてしまいます。そして、結果的に相手とうまくいかなくなり、破局に至ってしまうケースが多いのです。特に、女性は尽くし・尽くされることで、愛情を表現したり・感じたりするのに対し、男性は尽くされることに感謝はしても、それを愛情とは受け取らず、愛情で返すこともしない生き物。なので、恋愛では“尽くしすぎる”こと自体が問題なのではなく、どちらかというと、その尽くした行為に対する見返りがないことで、女性側が勝手に、『都合のいい女だと思われている』、『ママ扱いされている』と思い込んで、フラストレーションをためてしまうことに問題があるのです」
え!それじゃあ、女性側が勝手に“都合のいい女”や“ママ扱い”されていると思っているだけで、彼自身はそう感じていないってこと?てっきり、尽くしすぎてしまうと男性が「コイツは放っておいても俺のこと好きだから」なんて調子にのって、彼女に素っ気なくなるのだとばかり思っていたのですが…。
「男性のいう“都合のいい女”とは、例えば『今から会いたい』と言えば、すぐに飛んできてくれるような、自分の言うことを何でも聞いてくれる女性のこと。彼を喜ばせようと、本人の意思で先回りして尽くしてくれる女性のことを“都合のいい女”とは思いません。女性からすれば『私はこんなにしてあげているのに!』と思ってしまうかもしれませんが、男性は尽くしてもらったことに対する感謝や喜びはあっても、『だから、そのお礼に俺も◯◯してあげよう』という考えには及ばないだけ。ですから、極論を言えば、女性側が彼に尽くすことに全く見返りを求めないのであれば、尽くしすぎても特に問題はありません」
うーん、なんだか女性が空回りしているだけと言われているようで複雑な気分…。では、彼氏ができるとつい尽くしすぎちゃうタイプの女性は、どんなことに気を付ければいいのですか?
「大切なのは『やりたくない』と思った時にはやらないことですね。例えば、自分が睡眠不足になってまで朝早く起きてモーニングコールをしてあげたり、忙しいのに無理して彼のためにお弁当を作ってあげるなど、自分自身の許容範囲を超えてまで何かをしてしまうと、徐々にフラストレーションがたまってしまうので、やりすぎには注意してください。また、同棲中のカップルなどで彼との家事分担を決めている人は、彼がやらないからといって、先走って手伝いすぎないこと。これも後々フラストレーションがたまる原因になります」
なるほど。でも、彼のために何かしてあげたい気持ちを尊重しつつ、フラストレーションをためない方法ってあるのでしょうか?
「フラストレーションをためないためには、例えば、“月に1回はおしゃれなお店にご飯に連れて行ってもらう”、“記念日には旅行をする”など、あらかじめふたりの間に決め事を作っておいて、定期的に“ご褒美”をもらえるようにするのがオススメです。ただし、“ご褒美”と位置付けるのは、あくまで自分の心の中でだけにしてください。それだけでも、不満はたまりにくくなりますよ」
自分の中だけの“ご褒美”作戦は、なかなか良さそうですね!また、織田さんいわく「“尽くす”と言っても、場合によっては彼に鬱陶しく思われてしまうこともあるので、気を付けてください」とのこと。鬱陶しがられるケースって、例えばどんなこと?
「『ちゃんと片づけないとダメって言ったじゃん』と、彼の部屋をおもむろに片付けはじめたり、『野菜も食べなくちゃだめだよ』と頼まれてもいないのに毎日お弁当を作っていくなど、子どもに世話をやくのと同じようなことは、やめた方がいいですね。男性は対等に扱われずに上から目線であれこれ言われると、嫌な気分になってしまいます。また、彼のために良かれと思って言ったとしても、『◯◯君に連絡した方がいいんじゃない?』、『上司の言うことも考えてあげた方がいいと思うよ』など、彼の人間関係に口出しするのもNG。口うるさい教師みたいな存在に思われてしまいますよ」
ん〜、たしかに鬱陶しいかもしれませんね(苦笑)。それに、考えてみれば、これこそ“彼のママ”になってしまっている気も。相手のことを思って尽くしているのに、逆に口うるさく感じられてしまったら本末転倒。“尽くしすぎ”はほどほどにしておくのがよさそうですね。(清川 睦子/verb)
【取材協力】
織田隼人さん
心理コーディネーターとして活動し、男女の心理の違いを広める。著書に『愛でセックスを買う男・セックスで愛を買う女』、『「彼氏いない歴」が言えない貴女へ』など。
織田隼人さん公式ブログhttp://oda999.tea-nifty.com/blog/