友達がいないことのメリット・デメリットって?孤独を手放す方法

「友達がいない」という悩みを抱えている人はいませんか?友達がいないのは悪いことではありません。しかし、もし寂しさを感じることがあるなら、友達をつくることでより豊かな時間を過ごせるかもしれません。心理カウンセラーの服部希美さん監修の下、友達がいないことのメリット・デメリットや孤独感を和らげる方法、友達をつくるための心構え&行動を解説します。

友達がいないことのメリット



友達がいないことのメリット

友達がいないことでどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

自分の時間を大切にできる


友達付き合いが少ないと予定や連絡に縛られることがありません。週末も含め、一日の過ごし方をすべて自分の自由にできます。

一人の時間をしっかり持てることで、読書や勉強、副業などの自己投資に集中できる環境も整いやすくなるでしょう。

自分の価値観を大切にできる


人との会話は刺激になる一方で、時には相手に合わせすぎたり、流されてしまったりすることもあります。

友達がいないことでネガティブな影響が少なくなり、自分の気持ちや価値観を大切にできるようになることがあります。

人間関係のトラブルが少ない


友人関係があると、価値観の違いや誤解などから時にはトラブルに発展することもあります。

友達との交流がないことで、人付き合いにまつわる悩みや気疲れ、トラブルなどを避けられることもメリットの一つといえるでしょう。

自立心・判断力が育まれる


何かを決めるときに何でも人に相談する癖があると、自分の選択に自信を持てなくなることがあります。

相談する相手がいないことで「自分で考えて決める」機会が増えるため、判断力や決断力が少しずつ育まれ、「自分のことは自分で何とかできる」という自信が付いてくることも考えられます。



友達がいないことのデメリット



友達がいないことのデメリット

反対に、友達がいないことでどんなデメリットがあるのでしょうか。

悩みを感じたときに孤独を感じることがある


悩み事は誰かに話すだけでも心が軽くなることがあります。気軽に話せる友達がいないことで、不安やつらさをそのまま胸にしまい込んでしまいやすくなる可能性があります。

「今、誰かにそばにいてほしかったな」といった思いが心に湧いてきて、ひとりぼっちのような寂しさを感じることがあるかもしれません。

急なトラブルのときに頼れる人がいない


体調を崩したときや引っ越しをするとき、冠婚葬祭などで困ったときなど、いざという場面で「ちょっと助けて」と言える人がいないと心細く感じるものです。

特に、家族と離れて暮らしている場合や、職場の人には頼りづらいような場面では、「こんなとき、誰かそばにいてくれたらな」と思うことも考えられます。

楽しいことを共有しづらい


嬉しいニュースや感動した出来事、ちょっとした日常の笑い話など、「日々の喜び」は誰かに共有することで何倍にも膨らむことがあります。

楽しさを共有できる相手がいないことで、「誰かに聞いてほしかったな」と楽しさや達成感が少し物足りなく感じることもあるでしょう。

自分の考えや気持ちに偏りが出やすい


人と会話をする中で、自分では思いつかなかった視点や気付きを得られることがあります。

自分の中だけで考えすぎてしまい、視野が狭くなってしまったときには、友達からアドバイスや新しい視点をもらうことで、物事をフラットに見られるようになることも少なくありません。



友達がいない孤独感を和らげる5つの方法



友達がいない孤独感を和らげる5つの方法

友達がいなくても問題はありませんが、中には友達がいなくて悩んでいる人もいるかもしれません。友達がいなくて孤独だと感じたときはどうすればよいのでしょう。

一人の時間を充実させる


孤独を感じるときこそ、自分に目を向けて自分を満たしてあげましょう。

やってみたかったことに挑戦してみたり、気ままに好きなことをして過ごしたりして自分の時間を充実させることで、楽しいと思えることや夢中になれることが見つかるかもしれません。

「ありがとう」と感じたことを書き出す


最近あったいいことや感謝したことを、思いつくままにノートに書き出してみてください。

孤独を感じているときは自分にないものばかりに目を向けがちですが、ノートに書き出すことで、自分に良いことも舞い込んできていることに気付くことができます。

人に対して親切にする


誰かから愛をもらおうとするのではなく、自分から愛を差し出してみるのも一つの方法です。

駅員さんやコンビニの店員さんなどに「ありがとう」と伝えてみたり、エレベーターのボタンを押してあげたり…。

小さな親切を心掛けて、自分から人と繋がることで、一人じゃないと感じられるようになるでしょう。

居心地のよい場所でのんびり過ごす


友達がいない自分に劣等感を感じて焦ってしまう人は、「無理をしなくてもいいんだよ」と自分に声を掛けて、好きな所や落ち着くスポットなど、自分らしくゆっくりできる場所でのんびり過ごしてみましょう。

心の疲れや劣等感が癒やされて、悩んだり、焦ったりする気持ちがすっきりするかもしれません。

本を読んだり音楽を聴いたりする


本も音楽も、あなたと同じ「人間」がつくっています。人がつくった本を読んだり、音楽を聴いたりすることで、間接的に人と繋がることができます。無意識に人の体温を感じ、孤独が癒えることもあります。

また、本や音楽は人を感動させたり、考えさせたりする効果があるので、心を満たしてくれるでしょう。



友達をつくる方法【心構え編】



友達をつくる方法【心構え編】

友達が欲しい場合、どうすればいいのでしょうか?対人関係でどんな態度を取ればいいのか、心構えを挙げてみました。

笑顔で接することを心掛ける


笑顔で接していると、「あなたを好意的に受け入れていますよ」というメッセージが相手に伝わります。

自然と人に好かれるようになり、すぐに友達ができるでしょう。

話し上手よりも聞き上手になる


人は自分の話を聞いてくれる人に好意を持ちます。聞くだけという簡単なことですが、できない人は意外と多いものです。

うまく話して盛り上げようとするより、しっかりと相手の話に耳を傾けるとよいでしょう。

素直でいる


自分を立派に見せようとしたり、お世辞を言って気に入られようとしたりしなくても、あなたの人柄が伝われば相性が合う人とのご縁は繋がります。

友達をつくりたいと思うなら、まずは自分がそのままの自分を見せて、素直になることが大切です。

人の悪口は言わない


人の悪口を話のネタにするのはやめた方が無難です。

共通の敵がいると話しやすくはなるかもしれませんが、たとえ自分のことを言われていなくても、「この人はきっと私のことも悪く言うだろう」と感じやすくなってしまいます。

「友達」のハードルを下げる


「どんなことも受け止めてくれる」とか、「言わなくても分かってくれる」といった、自分だけを好きでいてくれるのが友達という偏った自分の定義で、友達の幅を狭めることはやめましょう。

「楽しい時間を共有できる」、「一緒にいるとホッとする」、「たまにしか会えないけれど会うと楽しい」と、楽しくて居心地がいい程度の人でも、「自分にとっては大切な友達だ」と思ってみましょう。



友達をつくる方法【行動編】



友達をつくる方法【行動編】

友達が欲しいときにどんなことをすればよいのか、行動編も見てみましょう。

会社のサークルに入ってみる


会社のサークルに入ると、仕事上のやりとりだけではなくなるので、仕事仲間の違う一面が見られたり、プライベートなお付き合いができたりするようになります。

仕事以外の接点を増やすと、気の合う人を見つけやすくなります。

行きつけのお店をつくって常連になる


お店で働いている人は、お客さんと良い関係性を築きたいと思っているので、普通の人よりも話しかけやすいでしょう。

店員さんと仲良くなれると、他のお客さんと繋げてくれたり、友人関係が広がるような情報や機会をもらえたりすることもあります。

習い事を始める


人は共通の話題があると距離を縮めやすいです。

習い事などを始めて、出会った人と習い事の内容に関しての話をしてみましょう。話が盛り上がる可能性が高いので、気の合う人が見つかるかもしれません。

趣味のイベントに出かけてみる


音楽が好きな人であれば、一人で楽しむだけでなく、実際にライブ会場に行って他のお客さんと一緒に盛り上がってみましょう。

同じものを好きな人とは、話題も多いですし、心の距離が最初から近いので、友達といえる人に出会う確率は高くなります。

自分からあいさつをする


人は「気にかけてもらっている」と感じると、大切にされていると感じます。

あいさつは「自分から」、「大きな声でする」を心掛けてみましょう。これだけでも印象が随分と変わって、知り合い程度だった人が友達に格上げする可能性もありますよ。



【アンケート】社会人になると友達ができにくい?



Q.学生時代と比べて社会人になると友達はできにくいと感じますか?


Q.学生時代と比べて社会人になると友達はできにくいと感じますか?

※データ出典:マクロミル

20・30代の男女206人に、「学生時代と比べて社会人になると友達はできにくいと感じますか?」とアンケートで質問。

すると、「強く感じる」と答えた人が44.7%、「どちらかというと感じる」と答えた人が37.4%で、約8割の人が「社会人になると友達ができにくいと感じている」という結果になりました。

学生時代は自分と立場や年齢が似ている人と接することが多いため、共通点や価値観が比較的合いやすいです。

一方、社会では自分とは違う立場や年齢、価値観の人と関係を築いていくことになります。たとえ同じ会社の同期であっても、結婚や出産、キャリアアップなど、ライフステージは時間とともにおのおの変わっていきます。

自分とは違う相手だからこそ、お互いに良い影響力を与え合えたりもするのですが、私たちは「自分と同じ」ということに安心感を得るため、学生時代よりも友達がつくりにくいと感じる人も多いようです。



【アンケート】友達と思える人は何人いる?



Q.友達と思える人は何人いますか?


Q.友達と思える人は何人いますか?

※データ出典:マクロミル

前述のアンケートで、「友達と思える人は何人いますか?」と聞いたところ、「1人以上5人未満」が約半数の51.5%という結果に。友達と思える人が5人以上いる人より、友達と思える人が「5人未満」という友達が少ない人の方が多いことがわかりました。

また、12.1%の人は友達と思える人が「1人もいない」と回答。約1割の人は、自分には友達がいないと認識しているという結果となりました。



友達が欲しいなら自分を変えてみよう♪



友達が欲しいなら自分を変えてみよう♪

友達は必ずいないといけないものではないし、多ければいいというわけではありません。

しかし、いた方が楽しいこともつらいことも共有できて、より人生が豊かになると思います。友達が欲しいと思うなら、自分が変わることが大切かもしれませんね。

取材・文/坂田圭永

【監修】
服部希美さん
「カウンセリングサービス」所属心理カウンセラー。セミナー講師。“さびしさを笑顔に変えるカウンセリング”をテーマに高い共感力で親身に寄り添い、婚活や30代女性の恋愛をサポート。「対人関係の改善」「自分の望む人生へのシフトチェンジ」といった相談でも高い支持を得ている。
公式サイト:https://www.hattori-nozomi.jp


【データ出典】
恋愛に関するアンケート
調査期間:2025/8/5〜2025/8/6
有効回答数:206人(男性103人、女性103人)
(インターネットによる20〜30代男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)