自己肯定感とは?低いとどんな影響があるのか、高めるコツも伝授
Index
- #01 自己肯定感とは
- #02 自己肯定感が低い人の特徴
- #03 自己肯定感チェックシート
- #04 自己肯定感が低いとどうなるの?
- #05 自己肯定感を高めるためにできること
「自己肯定感」とはどんなものか知っていますか?意味は知らなくても、言葉は聞いたことがある人も多いのでは?この自己肯定感は、生きていくうえで大切なものです。人間関係が上手く保てなかったり、仕事で失敗が続いたり、自分の感情をコントロールできなかったり……。自己肯定感が低いと、仕事や人間関係、恋愛にも、さまざまな影響が出てきます。今回は、臨床心理士の吉田美智子さんに教えてもらって、自己肯定感とはどういうものか、高めるためにどうしたらよいのか、勉強してみましょう。
自己肯定感とは「ありのままの自分でOKと思える気持ち」です。
私たちの日々の暮らしにはいろいろな出来事があって、嬉しいこともあれば、自己嫌悪や自己責任感にさいなまれることもあります。
ネガティブな気持ちになったときにも、自分を否定せず、「私なりによくやった!お疲れさま!」と言えること。それが自己肯定感のある状態です。
自己肯定感は、幼少期に両親から大切にされた経験がベースとなって育まれます。ただ、学生生活や社会人生活の中でいじめにあったり、信頼できる相談相手がいなかったりすると、損なわれてしまうこともあります。
自己肯定感が低い人には、どんな特徴が見られるのでしょうか。恋愛における行動や傾向も、吉田さんに聞いてみました。
自己肯定感が低いと、ささいなことでも傷つきやすくなります。傷つくのが怖いので、自分の意見を表に出すことが苦手です。
恋愛の場面でも、自分の気持ちを相手に伝えられなかったり、自分より相手を優先しがちになってしまいます。
自己肯定感が低い人は、自分で自分のことを認められず、基本的に自分に自信がありません。彼の女友達や元カノと自分を比べて落ち込んだり、好きな人ができても「どうせ無理」と諦めてしまうことも。
自分が我慢すれば上手くいくと、自己犠牲をしてまで、自分よりも相手を尊重することも多いです。
恋愛は対等なもので、どちらかが優位に立つようでは良い関係は築けません。上下関係ができてしまったり、恋人がモラハラ体質になってしまったりする可能性もあります。
「自分のせいだ」と自分を否定する気持ちが強い傾向にあるので、罪悪感が強い人が多いです。「自分は楽しんではいけない」とか、「幸せになっていいのだろうか」と考えることが癖になっているので、恋愛における楽しみや幸せをストレートに感じることができません。
恋人に愛されている自分が信じられないので、常に不安で満たされていない状態です。変な駆け引きをしてみたり、相手を試すようなことをしたりして、恋人の愛情を確かめようとします。
自己肯定感チェックシートを作成してみました!チェックが多いほど自己肯定感が低いということになります。あなたの自己肯定感を調べてみてください。
□ 人からの評価が気になる
□ 自分より相手の気持ちや都合を優先する
□ 人と比べて自分はダメだと思う
□ 何か悪いことがあると「自分のせいだ」と思う
□ 自分が我慢すれば上手くいくと思う
□ 自分が悪くなくても謝る癖がある
□ 本当の自分を見せたら嫌われると思う
□ いつも自分ばかり損をすると思う
□ 相手にとっての自分の“重要度”が気になる
□ 自分のつらさは誰にも理解してもらえないと思う
□ 「どうせうまくいかない」と思う
□ 自分の気持ちを察してもらえないと「大切にしてもらえていない」と感じる
□ 他の人の幸せを喜べない
□ 傷つきやすい
□ いつも満たされない
3個以下の人は、自己肯定感はやや低いですが、許容範囲です。落ち込んでしまったときは、「自分をねぎらう・ケアする」をしっかりするようにしましょう!
7個以上の人は、自己肯定感は低いです。自己肯定感が下がるときの原因や過去の経験を、一度ゆっくり振り返ってみてもいいかもしれません。
10個以上の人は、自己肯定感の低さが日常生活に大きく影響していて、かなり生きづらい状態といえます。ここまでくると、プロに相談したり、誰かの手を借りることを考えましょう。
自己肯定感が低いと、生きていく上でさまざまな影響が出てきます。
例えば仕事では、自信がないから自分が上に立つことに固執したり、不必要に上から目線の態度を取ったり。
反対に、上司から注意されたときは、必要以上に萎縮してしまったり、傷ついてしまったりと、良い人間関係が作れません。
恋愛では、自分の気持ちや考えを相手に伝えられないので、交際関係が続かなかったり、常に不安を感じているので恋愛を楽しく感じられないことも。
自己肯定感が低いと人との繋がりや信頼関係を作ることが難しくなり、自分で自分を生きづらくしてしまいます。
最後に、自己肯定感を高める方法を吉田さんに聞いてみました。そんなに難しくなく、すぐに取り組めることなので、自己肯定感が低いと感じている人は、ぜひ挑戦してみてください。
失敗や残念なこと、嫌なことがあったとしても、一日の終わりに自分に「お疲れさま!」を言いましょう。「私は頑張った」「よくやった」と、ベストを尽くしたことをねぎらえばOKです。
自分をいたわったり、癒やしたりする方法をいくつか持っておくこと。
例えば、ゆっくりお風呂に入るとか、のんびりとティータイムを楽しむとか、アロママッサージをして気持ちを落ち着かせるといった、体をケアできるものや、五感に働きかけるものがおすすめです。
自分を責めても、つらくなるだけです。原因究明しても改善するわけではないと心得ること。
何か落ち込むことがあったら、好きなことをしたり、面白いテレビを見るなどして、気持ちを切り替えるようにしましょう。
恋人がポジティブな人だったり、穏やかに支えることができる人だったら、恋人との関係を通じて自己肯定感を作っていくことができます。
恋人が厳しい場合は、友人でもよいですし、プロにカウンセリングをお願いしてもいいので、話せる相手を持つことが大切です。
睡眠、食事、適度な運動といった、健康的な生活をすること。自己肯定感が低い人は、規則正しい生活ができていない人が多い傾向にあります。
よく寝る、朝食を食べるようにする、体を動かすようにするなど、意識してみましょう。運動は、軽いストレッチやウオーキングでもOKです。
不安になるとSNSなどに頼りがちですが、余計に不安になったり、手放せなくなる可能性もあります。たまには、期間や時間を決めて、SNSを見ない、離れるときを作ってみましょう。
取材・文/坂田圭永
【監修】
吉田美智子さん
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」代表、主宰。臨床心理士・公認心理師。「自分らしく生きる・働く」を応援するために、現在はオンラインや電話での相談も受け付け、精力的に活動中。
公式サイト:https://hakoniwasalon.com/
ツイッター:https://twitter.com/hakoniwasalon
自己肯定感とは
自己肯定感とは「ありのままの自分でOKと思える気持ち」です。
私たちの日々の暮らしにはいろいろな出来事があって、嬉しいこともあれば、自己嫌悪や自己責任感にさいなまれることもあります。
ネガティブな気持ちになったときにも、自分を否定せず、「私なりによくやった!お疲れさま!」と言えること。それが自己肯定感のある状態です。
自己肯定感は、幼少期に両親から大切にされた経験がベースとなって育まれます。ただ、学生生活や社会人生活の中でいじめにあったり、信頼できる相談相手がいなかったりすると、損なわれてしまうこともあります。
自己肯定感が低い人の特徴
自己肯定感が低い人には、どんな特徴が見られるのでしょうか。恋愛における行動や傾向も、吉田さんに聞いてみました。
傷つきやすい
自己肯定感が低いと、ささいなことでも傷つきやすくなります。傷つくのが怖いので、自分の意見を表に出すことが苦手です。
恋愛の場面でも、自分の気持ちを相手に伝えられなかったり、自分より相手を優先しがちになってしまいます。
自分に自信がない
自己肯定感が低い人は、自分で自分のことを認められず、基本的に自分に自信がありません。彼の女友達や元カノと自分を比べて落ち込んだり、好きな人ができても「どうせ無理」と諦めてしまうことも。
我慢することが多い
自分が我慢すれば上手くいくと、自己犠牲をしてまで、自分よりも相手を尊重することも多いです。
恋愛は対等なもので、どちらかが優位に立つようでは良い関係は築けません。上下関係ができてしまったり、恋人がモラハラ体質になってしまったりする可能性もあります。
罪悪感が強い
「自分のせいだ」と自分を否定する気持ちが強い傾向にあるので、罪悪感が強い人が多いです。「自分は楽しんではいけない」とか、「幸せになっていいのだろうか」と考えることが癖になっているので、恋愛における楽しみや幸せをストレートに感じることができません。
不安が強い
恋人に愛されている自分が信じられないので、常に不安で満たされていない状態です。変な駆け引きをしてみたり、相手を試すようなことをしたりして、恋人の愛情を確かめようとします。
自己肯定感チェックシート
自己肯定感チェックシートを作成してみました!チェックが多いほど自己肯定感が低いということになります。あなたの自己肯定感を調べてみてください。
□ 人からの評価が気になる
□ 自分より相手の気持ちや都合を優先する
□ 人と比べて自分はダメだと思う
□ 何か悪いことがあると「自分のせいだ」と思う
□ 自分が我慢すれば上手くいくと思う
□ 自分が悪くなくても謝る癖がある
□ 本当の自分を見せたら嫌われると思う
□ いつも自分ばかり損をすると思う
□ 相手にとっての自分の“重要度”が気になる
□ 自分のつらさは誰にも理解してもらえないと思う
□ 「どうせうまくいかない」と思う
□ 自分の気持ちを察してもらえないと「大切にしてもらえていない」と感じる
□ 他の人の幸せを喜べない
□ 傷つきやすい
□ いつも満たされない
3個以下の人は、自己肯定感はやや低いですが、許容範囲です。落ち込んでしまったときは、「自分をねぎらう・ケアする」をしっかりするようにしましょう!
7個以上の人は、自己肯定感は低いです。自己肯定感が下がるときの原因や過去の経験を、一度ゆっくり振り返ってみてもいいかもしれません。
10個以上の人は、自己肯定感の低さが日常生活に大きく影響していて、かなり生きづらい状態といえます。ここまでくると、プロに相談したり、誰かの手を借りることを考えましょう。
自己肯定感が低いとどうなるの?
自己肯定感が低いと、生きていく上でさまざまな影響が出てきます。
例えば仕事では、自信がないから自分が上に立つことに固執したり、不必要に上から目線の態度を取ったり。
反対に、上司から注意されたときは、必要以上に萎縮してしまったり、傷ついてしまったりと、良い人間関係が作れません。
恋愛では、自分の気持ちや考えを相手に伝えられないので、交際関係が続かなかったり、常に不安を感じているので恋愛を楽しく感じられないことも。
自己肯定感が低いと人との繋がりや信頼関係を作ることが難しくなり、自分で自分を生きづらくしてしまいます。
自己肯定感を高めるためにできること
最後に、自己肯定感を高める方法を吉田さんに聞いてみました。そんなに難しくなく、すぐに取り組めることなので、自己肯定感が低いと感じている人は、ぜひ挑戦してみてください。
自分で自分をねぎらう
失敗や残念なこと、嫌なことがあったとしても、一日の終わりに自分に「お疲れさま!」を言いましょう。「私は頑張った」「よくやった」と、ベストを尽くしたことをねぎらえばOKです。
自分を癒やす方法を持つ
自分をいたわったり、癒やしたりする方法をいくつか持っておくこと。
例えば、ゆっくりお風呂に入るとか、のんびりとティータイムを楽しむとか、アロママッサージをして気持ちを落ち着かせるといった、体をケアできるものや、五感に働きかけるものがおすすめです。
原因究明はしない
自分を責めても、つらくなるだけです。原因究明しても改善するわけではないと心得ること。
何か落ち込むことがあったら、好きなことをしたり、面白いテレビを見るなどして、気持ちを切り替えるようにしましょう。
信頼できる相談相手を持つ
恋人がポジティブな人だったり、穏やかに支えることができる人だったら、恋人との関係を通じて自己肯定感を作っていくことができます。
恋人が厳しい場合は、友人でもよいですし、プロにカウンセリングをお願いしてもいいので、話せる相手を持つことが大切です。
生活のリズムを整える
睡眠、食事、適度な運動といった、健康的な生活をすること。自己肯定感が低い人は、規則正しい生活ができていない人が多い傾向にあります。
よく寝る、朝食を食べるようにする、体を動かすようにするなど、意識してみましょう。運動は、軽いストレッチやウオーキングでもOKです。
SNSデトックスをする
不安になるとSNSなどに頼りがちですが、余計に不安になったり、手放せなくなる可能性もあります。たまには、期間や時間を決めて、SNSを見ない、離れるときを作ってみましょう。
取材・文/坂田圭永
【監修】
吉田美智子さん
東京・青山の心理カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」代表、主宰。臨床心理士・公認心理師。「自分らしく生きる・働く」を応援するために、現在はオンラインや電話での相談も受け付け、精力的に活動中。
公式サイト:https://hakoniwasalon.com/
ツイッター:https://twitter.com/hakoniwasalon