普段は無愛想でも、ふとした拍子に甘えてくることや、そういった二面性のある態度を取る人のことを「ツンデレ」と呼びます。「ツンデレ」は、アニメキャラクターの性格を表現するときに使われる言葉でもありますが、現実の世界にもその特徴を持つ人はいます。この記事では、そんなツンデレ男女の特徴を解説し、アプローチ方法をアドバイスします！

ツンデレとは？

「ツンデレ」とは、普段は「ツン」とした冷たく無愛想な様子でも、ふたりきりのときなどたまに「デレッ」と甘えた顔を見せることや、そういった２つの異なる態度を取る人を指す言葉です。

例えば、周囲にはクールだなと思われていても、実は恋人にだけかわいく甘える女性を「ツンデレ女子」、ドライな性格に見えて実は寂しがり屋な一面を持つ男性を「ツンデレ男子」のように呼ぶことがあります。

ちなみに「ツンデレ」には、派生用語もあります。ツンデレの逆バージョン、つまり普段は優しげで親しみやすい顔をしていても、ふとしたときに冷淡な一面が見える人を「デレツン」、「ツン」の要素がほとんどなく、いつも甘えん坊でかわいらしい雰囲気を持つ人のことを「デレデレ」などと呼ぶ場合もあるようです。

ツンデレな人はモテるのか？

ツンデレな人に恋愛対象として魅力を感じると回答した人は、39.9％で、全体のうち約４割の人が魅力を感じていることが分かりました。「魅力を感じない」「どちらともいえない」と回答した人も一定数いるため、「ツンデレな性格＝必ずモテる」というわけではなさそうですね。

ツンデレ男女の特徴６選

ここでは、アンケートで多く寄せられた、「ツンデレなタイプの男女に見られる態度や性格の特徴」を紹介します！

素直じゃない

ツンデレな人は自分の心の内を人になかなか見せません。本当は相手を好きでも、素直になれず、つい人前では素っ気ない態度を取りがち。ふたりきりのときなどに反動で甘えてくることがあります。

根は優しい

寡黙な人や、見た目や口調などがきつい印象のある人は、最初は相手に「取っつきにくい」と思われがち。しかし、実は見えないところで周りのフォローや気遣いをしていたり、人の悪口を言わなかったりなど、その人を知るにつれて優しい側面が見えてくることもあります。最初の印象と比べていい意味でギャップが見えると、心をつかまれてしまいますね。

恥ずかしがり

恥ずかしがりな性格の人は、ツンデレな態度を取る場合があります。例えば、人前で恋人や好きな人に愛情表現できない、好意を素直に伝えられないなど、自分の気持ちとつい裏腹な行動をしてしまいがちです。しかし、ふたりきりになったときに甘えるなど、かわいらしい側面が見えることもあります。

気まぐれな態度を取る

ツンデレな人は、人前で素っ気ない態度を取ったかと思えば、いきなり無邪気に甘えてくるなど、猫のように気まぐれな態度を取ることがあります。

恥ずかしがりで、不器用なところがあるために、相手を振り回してしまうことがあるようです。

弱みを見せない

ツンデレな人は、プライドが高いけれどストイックに努力をする頑張り屋でもあります。周囲に自分の弱い部分を見せないため、「しっかり者」と思われがちですが、心を開いた親しい人物にだけ、弱さや本音をさらけ出すことがあるようです。

ツンデレな人の「他の人には見せない素顔」を知ったとき、「自分だけは特別かも」という優越感がくすぐられ、一気に心をつかまれてしまうのではないでしょうか。

感情を表に出さない

照れ屋だったり、「好きな人にだけ好かれればいい」といった割り切った考えを持っていたりする、ツンデレな人。相手をむやみに褒めるなど、愛想を振りまくことがありません。感情を表に出さないため、ミステリアスでクールな印象を持たれやすいでしょう。

しかし、心を許した人を大切にし、愛情表現もするため、恋人になると「自分だけに優しい」という特別感を味わえるのではないでしょうか。

ツンデレ男子＆ツンデレ女子の心理的特徴は？

ツンデレの特徴的な態度や行動は、どのような心理からくるものなのでしょうか。心理カウンセラー・竹内えつこさんによると、大きく３つの心理が影響しているといいます。

自分の感情を出すことに抵抗がある

自分の感情を出すことに抵抗感があるため、他人に悟られないようポーカーフェイスになりがちです。また「人前ではこうあるべき」という理想が強く、本来の自分とは違うキャラクターを演じていることもあります。

本当は甘えたいし、相手に優しくしたいと思っていても、自分や他人に対する厳しさや、恥ずかしいといった気持ちから、それができずわざと素っ気ない態度を取ります。しかし内心は、「さっきは冷たくしすぎたかも……」と後悔していることもしばしばです。

他人に心を開けない

プライドが高く、傷つきやすくて繊細なツンデレ男子とツンデレ女子。自分の弱みを見せて傷つくことを恐れているため、なかなか他人に心を開きません。でも一度心を許すと、人前ではクールを装っていても、その人にだけ本音や弱音を話すことがあります。

また周囲から「しっかりしている人」だと思われたい節があるため、困っていることや手助けしてほしいことがあっても、相手にうまく伝えられない、不器用な一面があります。強がって、「別に」「大丈夫だから」と口では言いながらも、内心は傷ついていたり、不安を抱えていたりする場合があります。

寂しがり屋な一面がある

なかなか人に心を許さないため“一匹おおかみ”になりがちですが、実は寂しがり屋な一面があります。人前で素直に甘えられないのですが、心を許した相手とふたりになると、かまってほしくて甘えた態度を取ることがあります。

恋人同士の場合、ふたりの関係が深まるまで、自分が相手に心を許せるかどうかを慎重に観察しています。素の自分を見せても大丈夫だと判断した相手には、とことん甘える傾向があります。

ツンデレ男子＆ツンデレ女子の恋愛攻略法！

ツンデレ男子、ツンデレ女子を好きになってしまったら、仲良くなって心を開いてもらうために、どんな行動を取ればいいのでしょうか。ここでは、そのアプローチ方法を紹介します！

焦らずゆっくり関係を深める

ツンデレなタイプの人とすぐに恋愛関係に発展するのは難しいかもしれません。まずは「人として」信頼してもらえるように、焦らずゆっくりと関係を深めていきましょう。

「どんな自分でも受け入れてくれるかもしれない」と相手に思ってもらえるよう、普段から優しく話しかけたり、常に気にかける態度を見せたりなど、安心させることが大切です。

こちらからアプローチする

恥ずかしがり屋な人が多いので、好きな気持ちがあっても、自分から伝えてくることは少ないです。こちらから積極的に話しかけるなど、アプローチをした方が効果的でしょう。

話しかけたときに、相手の反応がイマイチで、素っ気ない態度で返されたとしても、すぐに諦めるのはもったいないです。まずは「心を許せる人物」になることを目指して、優しい態度で相手に関わり続けてみてください。チャンスが巡ってきたときに、自分の気持ちを真っすぐ伝えると、相手の心をつかめるかもしれません。

ツンもデレも受け入れる

ときには「ツン」なときと「デレ」なときの態度のギャップに戸惑うこともあるでしょう。しかし相手に心を開いてもらうためには、いずれの面も受け入れて、こちらの態度や行動を変えない場合が大切です。

また、相手のツンデレな態度や行動のギャップをからかうのはやめておきましょう。シャイな人の場合、恥ずかしさから相手が心を閉ざしてしまうことがあります。

１対１でコミュニケーションする

ツンデレなタイプの人は、人前では気を張っていることが多く、第三者もいる状態で会うと、素っ気ない態度を取りがちです。しかし、１対１でコミュニケーションを取ると、リラックスした雰囲気で話すことができる場合があります。

例えばLINEや電話だと周りの人の目が気にならないので、本音を話してくれる可能性が高まり、仲良くなるきっかけになるかもしれません。ただしメッセージのコミュニケーションが苦手な人もいます。その場合は１対１で話せる機会をつくりましょう。

ツンデレの魅力を楽しんで！

一見素っ気なくてクールな印象でも、実は優しく、かわいらしい一面を見せる、ツンデレな人。誤解されがちなところもありますが、心を許した相手にだけギャップのある表情を見せるため、その魅力にハマってしまう人がいるのも納得です。

好きな人がツンデレな場合、その特徴やどんなときに「ツン」と「デレ」な態度が出るのかを把握しておくと、アプローチのコツがつかめるでしょう。ツンデレ男子、ツンデレ女子のギャップに振り回されるのも楽しみながら、素敵な関係を築けるといいですね！


取材・文／おかゆ


【監修】
竹内えつこさん
心理カウンセラー。大学時代に心理学を学び、卒業後はバーテンダー、アロマセラピスト、アロマ講師、カウンセラーという、異例の職歴を持つ。得意なジャンルは夫婦問題・パートナーシップ。現実的かつ理論的なアドバイスに定評があり、悩みを抱えている多くの女性たちから支持を得ている。東京・恵比寿にカウンセリングルームを持ち、対面、オンラインでのカウンセリングを行っている。
公式ブログ：https://counseling-sou.com/blog/