出会った瞬間に…♪

初対面でビビッ!ひと目惚れのメカニズム

初対面なのに、まるで雷に打たれたようにひと目で恋に落ちてしまう…そんな経験、したことありますか?

20〜30代の女性に「ひと目惚れ経験はある?」と聞いたところ、36%の人が「ある」と回答。「姉の専門学校時代の卒業公演のパンフレットで写真を見て一目ぼれした。ちなみに今の彼です」(23歳)、「初めての飲み会で目が合った瞬間に恋に落ちた」(29歳)など、相手のルックスや雰囲気に惹かれ、無条件に恋に落ちているみたいですね。

個人的には、相手のことを何も知らないのに、そこまで好きになってしまう感覚がいまいちわからないのですが…。心理学博士の伊東明先生に「ひと目惚れのメカニズム」を伺ったところ、3つの要因を教えてくれました!

要因1:本能に刷り込まれた“見た目の良さ”に惹かれる



「生物学的要因としてまず挙げられるのは“本能”によるもの。例えば、目がぱっちりしていたり、肌艶がいい人は『見た目がいい』と判断されやすいですが、これは、『パンダはかわいい』と思うのと同じで、DNAに刷り込まれている感情です。また、『見た目がいい人は心もきれいに違いない』とイメージしがち。このように外見的資質が内面のイメージに波及して、『見た目が好き=内面も素敵に違いない』と思い込み、恋に落ちてしまうケースを『ハロー(後光)効果』と呼びます」

要因2:プロトタイプ理論から、好き・嫌いを判断している



「例えば、『身長が高い人は仕事ができそう』とか『細くてヒョロヒョロしている人は神経質で内向的』などのイメージがあると思います。これを心理学的には『プロトタイプ理論』と呼びます。人間は無意識のうちに、他人の外面的な要素から典型的なイメージを思い浮かべ、その人の内面を想像し、勝手に好き・嫌いを判断しています。悪く言えば“偏見”なのですが、例えば守ってくれる男性が好きな人の中には、『年上ならばきっと包容力があり、守ってくれるだろう』と勝手に判断し、年上というだけで瞬間的に好意を持ってしまうケースがあります」

要因3:初恋の人の面影を“転移”させている



「子どものころに好きだった人の面影は、強烈に心の中に残っているものです。『初恋の相手に目つきが似ている』とか『笑った顔が好きだったアイドルの笑顔に似ている』など、何らかの似た要素を見つけた途端、恋心が目の前のその人に“転移”してしまうことがよくあります」

「ひと目惚れ」という思い込みを過信しないのが◎



なるほど〜!ひと目惚れとは、相手のことを知る前に、本能や無意識下において「自分にぴったりの運命の人である」と思い込んでいる状態なのですね!

…そう考えると、ひと目惚れから恋愛関係に発展しても、実際に付き合ってみたら性格が合わなかったり、ダメンズだったなんてケースもありそうですよね。ひと目惚れの恋を発展させる際、気を付けるべきポイントはありますか?

「『しょせん、ひと目惚れだ』と、あらかじめ理解しておくことです。人は、いったん何らかにコミットする(関わり合うと決める)と、そこから簡単に抜け出せなくなるもの。つまり、一度お付き合いを始めてしまうと、たとえ失敗だったと気付いてもそれを認めたくないがために、ズルズルお付き合いを続けてしまうのです。なので、初めに『ひと目惚れは思い込みの要素が強いんだから、相手が自分に合わなかったとしても仕方ない』と思っておくだけで、後々の付き合いが楽になりますよ」

ひと目惚れしたときは、相手のいいところしか見えていないから、ぽ〜っと舞い上がりがち。でも、頭の片隅でもいいから「しょせんひと目惚れ、脳の思い込みだ」と認識しておけば、彼を知れば知るほどアラが見えてがっかり…なんてことも避けられそう。ひと目惚れだって、大いなる恋のチャンス。冷静な視点を忘れなければ、楽しい恋ができそうですね♪(山崎 はるな)


【取材協力】
伊東 明さん
(株)東京心理コンサルティング代表。ビジネス心理学および男性・女性心理学を専門とし、企業研修やコンサルティング、メディア出演や雑誌連載などで幅広く活躍中。『男は3語であやつれる』(PHP研究所)、『女が結婚するまでに考えておきたいこと』(大和書房)など、70冊以上の著作がある。


【データ出典】
ゼクシィユーザーアンケート「社内恋愛やムダ毛処理について」
調査期間:2015/6/12〜6/23
有効回答数:143人(女性)