普通の男と普通の恋愛がしたい!

普通の男を見つけるのが難しいのはなぜ?

彼氏がいない女性の口癖にありがちなのが、「別に高望みしてないし、普通の男でいいのに…」というセリフ。でも実はその“普通の男”を見つけるのが最も難しいって知ってました?『普通のダンナがなぜ見つからない?』の著者である西口敦さんによると、“普通”の条件全てを満たす男性は100人に1人もいないとのこと!“普通”なんだから、たくさんいそうな気もするのですが…。

「“普通の男性”を求めている女性は、ファッションセンス、清潔さ、ルックス、身長、学歴、年収、コミュニケーション力といった全ての条件を満たす男性を求めています。これらの“普通”の確率を半数の50%として、全ての条件を満たす男性がどのくらいいるのか、その確率を算出すると、50%の7乗で約0.8%。合致する男性はほとんどいないということになります」

が〜ん、普通の男を見つけることがそんなに難しかったとは…。そもそも女性が求めている“普通の男”って何なのでしょうか?

「例えば、ある調査結果(※)によると、東京都の適齢期の女性が結婚相手に望む年収は400万円が26.8%、600万円以上が39.2%なんです。でも実際に600万円以上稼いでいる25歳から35歳の独身男性は3.5%、400万〜600万円は19.5%にすぎません。『普通の男性でいい』と言っている女性も、この調査結果と似たような水準で考えています。ただ、長く続く不景気と女性の社会進出で男女の年収格差がなくなってきたことから、以前よりも年収にこだわる女性は少なくなり、『信頼できる』・『価値観が近い』・『安心できる』といった条件を挙げる人が増えてきました。これらは一見謙虚なようにも見えますが、価値観が近いということは、自分と同等以上の学歴や生育環境、生活レベルが前提であって、実は様々な条件を挙げているのと同じことなんですね。よって、彼女たちが求める普通の男性像は、こうした条件をクリアした男性といえます」

ふむふむ、年収600万円以上の男性を望む気持ちも分かりますが、客観的に見ると確かに“普通”ではないかも(苦笑)。

「僕が問題だと思っているのは、“普通”の認識の違いもさることながら、『 “普通の男性”でいいと言っているのに見つからないのは、私のせいではない。たまたま周りにいなかっただけ』と自分を納得させて何も行動しない言い訳としてしまう女性が多いこと。このような女性に、“普通の男性”に求める条件が何なのかを具体的に聞いてみると、あまり真剣に考えていなかったり、逆にたくさんの細かい条件があったりします。『これだけは譲れない』という具体的な条件があれば、その条件を満たす男性を見つければいいのですが、そこが明確ではないので、行動を起こそうにも起こしようがないのです」

確かに行動を起こさないのは問題だけど、出会いを探すのって難しそう…。条件を満たす男と出会うにはどんな方法がオススメですか?

「出会いのチャンスを増やすことですね。結婚を考えて相手を探すのなら、一番いいのは友人の紹介です。自分のことをよく理解してくれているので、いい人を紹介してくれます。ただ、せっかく紹介してくれたのに、ほかにもツテがあるからと気軽に考えたり、がっつくと恥ずかしいなどの理由で断ったり、スルーしちゃうことが多いのも事実。そうなると、次にまた『紹介して』と頼んでも紹介してくれなくなってしまいます。たとえ初対面の印象が良くなかったとしても、一回の印象だけで判断しないで、最低でも2〜3回は会って確かめてみるべきです。また、男性を『見た目がタイプじゃない』、『服装がダサい』などの減点法で見ないで、『メガネがステキ』、『目が好き』と、いいところを10個探す加点法で見ることもオススメします。相手のいいところを見つけられるようになると惚れ力もアップしますし、好きになった相手からも好意を持たれるようになりますよ」

「普通の男でいい」なんて、妥協で言っているのかと思ってたけど、実はそうではなかったのですね。普通の男なら待っていても出会えると思わずに、婚期を逃さないためにも積極的に行動していきましょう!(宮 みゆき)

(※)出典:山田昌弘「若者の将来設計における『子育てリスク』意識の研究」総括研究報告書

【取材協力】
西口敦さん
株式会社西口敦事務所 代表取締役社長。グロービス経営大学院客員准教授。外資コンサルティングや金融業界を経て、楽天グループの結婚情報サービス最大手である株式会社オーネットで、マーケティングと戦略広報、経営企画のトップを務めた。著書に『普通のダンナがなぜ見つからない?』(文芸春秋)。

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