離婚届に署名捺印する前に…

離婚理由で増加中!?価値観の違いって何?

よく芸能人の離婚会見で、離婚した理由について聞かれると「価値観の違いで…」って答えていませんか?あまりにも芸能人の離婚会見で頻出しているからか、体のいい言い訳としか聞こえない感じは否めませんが…(涙)。

でも最近では、一般の夫婦でも、価値観の違いを乗り越えられず、離婚に至るケースが増えているとか。そんなに離婚理由にあがるなら、ちゃんと押さえておかねば!というわけで、離婚カウンセラーの青山紘子さんに直撃。まずは、価値観の違いって何ですか?

「男女における“価値観の違い”とは、主に育ってきた環境や経験の違いから、自分にとって当たり前なことが、相手にとってはそうではなく、違和感を覚えてしまうこと。具体的には、お金の使い方や親・親戚との付き合い方。また、子どもの教育方針、料理の味付け、掃除の仕方などがあげられます。どれも生活に密着した内容なので、恋人同士の関係では気づきにくく、ズレも一緒に暮らし始めてから、少しずつ生じてくるのが特徴です。私の元に相談にいらっしゃる方の半数近くは、こうした価値観の違いに悩んでいます」

例えば、子どもの教育方針だと「中高一貫の私立に行かせたい!」vs「伸び伸び育てたいから、公立がいい」などがあげられるようです。またお金の使い方は、最も離婚につながりやすい価値観の違いのひとつ。自分の趣味にひたすらお金を費やす夫に、妻がキレて離婚…というケースも多いのだとか。

でも、先生!価値観の違いが何かはよ〜く分かったけど、芸能人の離婚理由に頻繁に使われるのはどうして?

「価値観の違いは、たとえ起こってしまったとしてもどちらが悪いということがありません。だからこそ、相手の名を汚さずに離婚できるので、イメージが大切な芸能界で重宝されているのでは?また、芸能人カップルは一般の人よりも、共に過ごす時間が少ない傾向があります。本来、価値観の違いが生じた場合、コミュニケーションを重ねて擦り合わせていくべきなのですが、その時間がとれなかったり、譲れない部分が多いので、価値観の違いを乗り越えられず、離婚するケースが多いのだと思います」

たしかに芸能人の離婚って、「何であんなに素敵なカップルなのに、別れちゃうの!?浮気?暴力?」と、離婚の理由が最大の関心事になりがち。イメージダウンにならないように、どちらに非があるか詮索されない「価値観の違いで…」が、離婚の理由に挙げられるケースが多いのも、なんだか妙に納得してしまいますね…。

では、もし今のパートナーと価値観の違いが起こってしまったら、どうすればいいの?

「価値観の違いは放置すればするほど、乗り越えられないほどの“大きな壁”になってしまいます。なので、彼の意見や言動に違和感を覚えたら、その都度話し合いをすることが大切です。また前述の通り、価値観の違いが起こっても、どちらが悪いということがないため、話し合いをする時は、相手の意見を尊重する気持ちがないと、解決には至りません。価値観の違いの擦り合わせは、その人の経験や生き方に根付いた考えをお互いに譲歩していくことなので、話が進展せずに苛立つこともあると思いますが、『どうせ、分かってくれないでしょ!』と、投げやりになってしまうのはNGです!」

話し合う姿勢を放棄したら、そこでおしまい。 “大きな壁”にならないように、日ごろからコミュニケーションの時間を大切にするのも重要ってことですね!(平田 桃子/verb)

【取材協力】
青山紘子さん
夫婦や離婚の悩みを解決する離婚カウンセラーとして活動。雑誌で離婚に関するコラムを執筆する一方、ラジオにも出演するなど、多方面で活躍。
青山紘子さん公式サイトhttp://www.happiness20.com/