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旅立ちの向こうに
更新:2010/9/16 16:30
突然ですが 皆さんは大切な人が旅立っていくことを
想像したことがありますか?
旅立ちと言っても 様々な形の旅立ちがあります。
そういった意味では 私たちがお手伝いしている結婚式も
親御様にとっては大事な娘さん息子さんが旅立っていくための
大切な儀式と言えると思います。
今回はそんな旅立ちにまつわる あるお父様のお話。
ある日の朝 ゲストがお待ちになる専用ラウンジでは
ソワソワと歩き回るお父様の姿がありました。
挙式前に行われているプレパーティーの際
ご新婦様がご挨拶に登場してきました。
「ご新婦様 とても綺麗ですね」
そう私が話しかけると
照れながらもとても嬉しそうにしてくださるお父様。
ただ お父様の表情にはどこか寂しさも感じられました。
どんなお父様も 大切な娘さんがお嫁に行ってしまう日は寂しく思うもの。
私はいつものように そう理解しました。
ただ このお父様には更に特別な思いがあることを
この後すぐ 私は知ることになります。
ご親族紹介の時間になり お父様と並びながら
親族紹介のお部屋へ向かっているときのこと。
お父様がある一枚の写真を胸ポケットから出し
私に見せてくれました。
「これは・・・?」
「私と妻が結婚した時の写真なんだよ。妻には随分前に先立たれてね。
だから今日はいろんな思いがあるんだ。」
私は胸がつまり 何も言葉が浮かばず ただ一言
「素敵なお写真ですね」
そう言葉を返しました。
ただただ その日が素敵なものになりますようにと祈りながら。
披露宴後 私は一つの決意を固めていました。
それは ご新郎ご新婦様へお渡しするメッセージカードに
お父様の想いを書くこと。
恥ずかしがり屋のパパに代わって 愛する娘への想いを・・・。
メッセージを渡したとき おふたりはとても喜んでくださいました。
もちろん お父様からの想いが綴られているとは知らずに。
それが良かったのか 私には今でも分かりません
ただ あのときに私に出来ることはこれしかなかったと
今でも思っています。
最愛の人が旅立ってから この日までの道のりは
お父様にとっての大きな旅でした
長かった旅のゴール
そこには 愛する人の笑顔の花が二つ 咲いていました
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