【結婚式レポートin愛知県】仏前で手を合わせ心を重ねる。ご先祖様と繋がる挙式でした
念珠の玉のように親族との繋がりを大切にした一日
中学のとき、海外へ単身赴任していた父の所へ、年に一度、家族で出向いていたことがきっかけで、国際協力に関する仕事をしている聡美さん。「日本人のアイデンティティーを意識することが多くて。実は、小学生のときからお寺の日曜教室に通っていたこともあって、仏前式がしっくりときたんです」。一方、太一さんの母は5年前に他界。太陽のような存在だった母に、結婚の報告をするためにも、仏前で手を合わせることは大きな意味があった。重要建築物にも指定されている、落ち着いた佇まいの茶室が挙式場。親族のみが集まり、表白文を唱える僧侶の、艶やかで伸びやかな声が響いた。
華やかなパーティへの憧れはなかったと聡美さん。太一さんを自分の親族に、また太一さんの親族にも自分を知ってもらう祝宴にしたいと、食事会を開いた。子どもたちにも自由に楽しく過ごしてほしいと『こどもカメラマン』を任命。会場内を走り回って激写する姿を、ゲストは優しいまなざしで見守った。「親族が一堂に会する機会は人生の中でも数えるほど。だからこそ、一人一人との時間を大切に過ごすことができて幸せです」。まもなく母となる聡美さんの柔らかな笑顔がまぶしかった。
近所に住む義理の妹とは実の姉妹のように仲良し。その妹が感動して終始泣きっ放し
仏前式では指輪の交換の他、念珠の交換も。念珠を手に通して誓いを立てた
聡美さんは、ゲストとの距離が近くなる角卓を会場にリクエスト
親族のみだから、子どもたちに伸び伸びと楽しめるようにとインスタントカメラをプレゼント。フォトグラファー任命書も添えた
挙式のお支度終わりのご対面。いつもおちゃめなふたり
たばこを愛する彼の父への贈り物は、花ではなくたばこブーケを
仏前式での「なで石の縁」。3度なでると縁が深まるといわれる。「私たちは間違えて6回もなでてしまって……(笑)。いっそう縁が深まったはずです」とふたり
祝宴での唯一の余興は、太一さんによる「ふたりの奇跡の出会い」の解説付きムービー。「奇跡のような、ドラマチックな出会いは皆さんにお伝えしないとね」と笑う太一さん
挙式場となった「竹翠亭」。ここだけ大正時代から時が止まったかのよう
大勢の『こどもカメラマン』がシャッターチャンスを狙ったケーキ入刀
愛知県日進市在住
魚住太一さん(40歳)
聡美さん(32歳)
挙式日:2019年10月20日
挙式会場:普門園 竹翠亭
披露宴会場:ツァディーレ
ゲスト数:26名
共に好きな作家の出版イベントで隣の席になり、新郎が新婦にひと目ぼれ。1年後に同会場でプロポーズ。
※ゼクシィ東海版2020年10月号より転載
- 結婚準備全体
- 結婚式実例
- 愛知県