【結婚式レポートin静岡県】日本とアメリカに大切な家族ができました
言葉の壁を超えてゲストみんなに楽しんでほしい
新緑に赤の色打ち掛けがひときわ映える。「ふたりとも和婚に興味があったので神前式を選びました」と新婦の倫子さん。黒の紋付き袴をまとった新郎のジョンさんはアメリカ出身。三献の儀、誓詞奉読、玉串奉奠(ほうてん)と式はつつがなく進み、「日本の伝統と歴史を体験できてよかった」と笑顔を見せた。
続く披露宴は、「英語が話せないゲストにも、日本語が話せないゲストにも楽しい時間を共有してほしい」との想いから、ふたりがサブMCとしてマイクを持ち、倫子さんが和訳、ジョンさんが英訳するスタイルに。そのかいあって、会場の雰囲気は終始和やか。新婦おじがハーモニカ演奏を、新郎父と新郎がギターと歌を披露すると、ゲストから自然と手拍子が起こる。世代も国籍も超え、会場全体は大きな一体感に包まれた。
親への手紙の朗読では、新郎新婦それぞれが自身の言葉で双方の親とゲストに感謝を伝えるとともに、幸せな家庭を築くことを改めて誓った。もちろん、その内容もふたりがゲストに通訳する。「言葉や文化の違いを乗り越え、共に歩んでいきたい」。そんなふたりの強い気持ちが届いたのだろう。日本とアメリカにルーツを持つ新しい家族の誕生を、ゲストは心から祝福した。
式を挙げた三嶋大社は、新婦母が安産祈願に通い、新婦の「倫子」という名前を選んでもらった縁の深い神社。「母と手をつないで歩きながら、こうやって人は命のリレーをしていくんだと思いました」と新婦
新婦からの手紙に涙を流す新婦母に、新郎母がそっと寄り添う
新郎新婦それぞれが手紙を朗読。新婦は母から「ありがとう。嬉しかった」と言われたそう。新郎は「なかなか会えない家族に思いを伝えられてとても感動しました」
披露宴ではゲストと触れ合う時間を可能な限り設けた。ふたりが大好きな海をイメージしてテーブルクロスはロイヤルブルーに
海をイメージしたウエディングケーキ
新郎と新郎父、新婦おじの心のこもった演奏にゲストは惜しみない拍手を送った
三嶋大社への移動は人力車で
三献の儀を行うふたり
ピンクサファイアとダイヤの婚約指輪は、新郎母の家で3代にわたって受け継がれてきたもの
新郎新婦を見守る新郎の母と妹。神前式は新郎側の家族、ゲストにも好評だった
伊東市在住
ジョン・ポール・グラッドストーンさん(28歳)
倫子さん(35歳)
挙式日:2019年7月20日
挙式会場:三嶋大社
披露宴会場:THE MORRIS(ザ・モーリス)
ゲスト人数:30人
倫子さんの趣味・英会話が縁で出会う。倫子さんの親へのあいさつは「娘さんをください」と古式ゆかしく。
※ゼクシィ静岡版2020年1月号より転載
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