
コロナ下での両家顔合わせ、どうする?親の本音&感染予防のポイント
流行から4年目となる新型コロナウイルス感染症ですが、多くの人がワクチン接種を複数回済ませ、一人一人が「新しい生活様式」を心掛けている毎日です。そんな中で気になるのが両家の顔合わせのこと。みんながどのような感染予防対策をし、どんな状況で行われているのか、最近の顔合わせ事情を親の本音も含めて探ってみました。
両家の顔合わせはどんなスタイルで行った?
実はなんと95%の人が対面で行っている!
ワクチン接種も複数回受け、感染対策についても普段通りやっておけば大丈夫と考える親が増えてきていることもあり、現在、顔合わせを実施した人のほとんどが対面で行っています。また少数派ではありますが、感染リスクを避けるためにテレビ電話などのオンラインで行った人も。皆さんも状況や両家の親の意見を踏まえて、どのような方法で顔合わせをするのかをじっくり考えてみてください。
先輩花嫁はどうした?

【対面で】
彼の両親が遠方から来るので感染が心配。とはいえ両家とも対面での顔合わせを希望していたので、新幹線の駅からすぐ行ける個室のある料亭で行うことに。(ゆきさん)

【対面で】
本当は両家の家族全員で行いたいと思っていましたが、きょうだいの中に医療従事者など出席が難しい人もいたため、ふたりと親だけで行いました。(まゆさん)

【対面で】
対面を希望しつつも外で会うのは避けたいという意見が一致し、ふたりの新居に集まってもらうことに。食事はせず、お茶会スタイルにして短い時間で済ませました。(まめさん)

【オンラインで】
両親が高齢者なので感染リスクを避けるためにオンラインで。ごあいさつ程度でしたが、セッティングや進行もふたりでフォローして行ったので、問題なく進められたと思います。(くまみみさん)
一方、親たちはコロナ下の顔合わせをどう思っている?
対面を希望する親は8割強!ただし「急がず時期を待ちたい」傾向に
「大事なわが子の結婚話だし、両家が仲良くお付き合いしていくためにも直接顔を合わせることが必要」と考える親は多く、8割を超す人が対面での顔合わせを希望。ただし時期については感染状況などをじっくり見極めたいと考える傾向にあり、焦って行う必要はないといえます。また、「条件が整わなければ無理に行わなくてもよい」と考える親も一定数いることから、時期を急ぐことよりも、みんなが安心して出席できるタイミングを待って、対面で行うことが求められているようです。
親の本音はこちら

【さほど心配なし】
大切な顔合わせなのだし、感染対策にきちんと注意を払っていれば、対面で行った方がよいと思いました。(HKさん/60歳女性)

【さほど心配なし】
全員ワクチン接種を受けていたので、それほど心配はしていませんでした。相手側の親御さんも同様の反応だったようです。(ゆーみんさん/61歳女性)

【心配なし。ただし相手側を尊重】
こちらの心配は特になかったけれど、相手側は公務員が多く会食が制限されている様子。場所選びを含め、先方の希望に合わせて調整しました。(多摩川さん/67歳男性)

【とても心配だった】
双方とも高齢者が同居しているので、感染リスクを避けるためテレビ電話での顔合わせを選択。できれば対面でお話ししたかったのですが。(もちゃんさん/53歳女性)
顔合わせの実施について、親子で意見が分かれたら
急いで結論を出そうとせず、みんなが納得する方法を探ろう
アンケート回答を見ると、8割を超す人たちが親子でじっくり相談して顔合わせの方法を決めています。もめるケースは意外と少なく、割とすんなり両者の意見が一致していました。
これまで家族でコロナ下を乗り越えてきたこともあり、感染症に対する不安や日頃の向き合い方はお互い分かっているのであまり意見が割れることはありませんが、気を付けたいのは両家の温度感。どちらかの親が対面での顔合わせに強い不安を持っている場合は、無理強いせず相手を尊重する配慮も必要です。まずはふたりが自分の親の希望をじっくり聞いた後、それぞれ意見を持ち寄って調整しましょう。
親の本音はこちら

【納得いくまで話し合った】
本音を言えば感染が心配だったので気乗りしなかったのですが、相談を重ね、対策をしっかりとしていれば大丈夫だろうという結論に達しました。(ジェミーさん/53歳女性)

【焦らず、開き直ることも大事】
感染状況が日々変わる中、両家の日程がなかなか調整できず。最悪、式当日の顔合わせでも構わないと合意したところで気が楽になりました。(かみのんさん/56歳男性)

【時期と場所は親の希望通りに】
顔合わせを対面で行うことについてはふたりに譲歩したので、その代わり少し時期をずらすこと、場所もお店ではなく自宅にすることで決着を。(雛父さん/61歳男性)
対面で顔合わせを行う際の感染対策のポイントは?
個人でできる基本的な感染対策に加え、お店選びや移動手段なども鍵!
多くの人が対面での顔合わせを希望しているものの、一方で両家が集まるにあたって「感染が心配」という回答は5割に上りました。マスクの着用や入念な手洗い、アルコール消毒といった日常的な感染対策はできていても、人が集まることや移動すること自体に感染のリスクは付きものなので不安を感じるのは当然のこと。
ここからは安心して顔合わせ当日を迎えるために、先輩花嫁がどのような工夫をしたのかを見てみましょう。ぜひご参考に!
こんな感染対策をしました

【消毒&マスクの基本を厳守】
顔合わせは完全個室の料亭で。会話する際にはマスクを着けたり、席を外して戻ってきたら必ず手指を消毒するなど、全員で感染予防を常に意識しながら臨みました。(Rちゃんさん)

【全員マイカーで来られる場所に】
両家の中間地点にあるレストランで行いましたが、決め手はアクセスと個室の広さ。両家とも公共交通機関を使わず車で来ることにしたので、駐車場完備のお店を選びました。(ぷちこさん)

【感染症対策を徹底している店で】
感染症対策を県から認定されているイタリアンレストランで顔合わせを。食事を楽しみながらもごあいさつは手短に済ませ、長居しないようにしました。(ぽんさん)
リモートで顔合わせを行う際に気を付けたいこと
親たちが安心して臨めるよう、ふたりが環境を整え、フォローすることが必要
対面での顔合わせが難しいときに活躍してくれるのがテレビ電話などのオンライン。親にとっては初めての体験というケースも多く、ふたりのフォローが欠かせません。オンラインで顔合わせをするときに気を付けたいことを、マナーデザイナーの岩下宣子さんに伺いました。
■親御さんの希望を優先
中には感染に対して親御さんがナーバスになっていることがあります。そんな場合は無理に話を進めず、気持ちを尊重することが大切です。もう片方が対面にこだわっているようなら、「本来なら直接顔を合わせたいところですがお体が心配なので」と、オンラインでの顔合わせや電話でのごあいさつを提案してみるのもいいでしょう。
■食事はなしにする
オンラインでの顔合わせに食事は不要です。会食は時期を見て改めてセッティングしましょう。ただし飲物くらいは用意してもよいかもしれませんね。同じ銘柄のドリンクがあれば一体感が高まりますよ。またスムーズに進行するためには「仕切る人」が必要。ふたりのいずれかが進行役を務めることをおすすめします。
■オンラインでの顔合わせは彼側と彼女側に分かれ、それぞれの親と一緒に
オンラインの場合は自分の親と一緒に臨むのが理想。ふたりがそれぞれ分かれて自分の親と一緒にいた方がパソコンやスマホ操作もスムーズだし、何より親が安心するのでリラックスして臨めます。遠方に住んでいる場合は帰省時に合わせて行うのもいいですね。
From 編集部
両家の意見を調整しつつ、みんなが納得できる方法で
感染症に対する考え方は人それぞれで両家や親子で思いが異なることもありますが、やはり「顔合わせ」というけじめの儀式は大事にしたいもの。みんなが安心して顔合わせに臨めるよう、一人一人の意見をきちんと聞きながら調整し、両家にとって一番よいスタイルを探ってみてください。

岩下宣子さん マナーデザイナー
「現代礼法研究所」主宰。特定非営利活動法人マナー教育サポート協会理事/相談役。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
構成・文/南 慈子 イラスト/Ricco D/ロンディーネ
※記事内のデータならびにコメントは2022年12月に実施したマクロミル会員(過去2年以内に両家顔合わせを行った20~39歳の女性220人、同50~69歳の親世代110人)へのアンケートによるものです
※掲載されている情報は2023年2月時点のものです
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