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お金・常識
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お金がないんだけど…それでも結婚式ってした方がいいの?

「貯蓄がないから結婚式は諦めるしかない」と思っているふたりに、今一度考えてもらいたいことがあるんです。それは結婚式が“お金があるから行うもの”ではないということ。貯蓄が少なくて悩んだけれど、結婚式を挙げた3組のカップルのエピソードを基に、結婚・恋愛カウンセラーである石井希尚(いしいまれひさ)さんがアドバイスを送ります。

【case1】結婚後は専業主婦に。貯蓄がないから挙げるつもりはなかった

式では多くの人から祝福を受け、結婚したことを実感

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【挙げないと思っていた理由】
栞さんは遠距離恋愛の末、彼と結婚。婚姻届の提出後は、海外勤務が決まった彼についていくため退職して専業主婦に。「交際中から彼に会いに行くための交通費がかなりかかっていた上に、引っ越し準備などで私の貯蓄はほぼ使ってしまいました。結婚式の費用は当然自分が出すものと考えていたので、それができないなら式は挙げないという気持ちでした」(栞さん)

【考えが変わったきっかけ】
彼は「人生で一度だけなので挙げずに後で後悔したくない。親族へのお披露目の意味でもあるからやりたい」という考え。そこで両家の親に頭を下げて式の費用を出してもらえないかと相談。「『いいよ』と言ってくれた両親には、本当に感謝しています」(栞さん)

【結婚式を挙げて良かったこと】
「神社での挙式の際、大勢の参拝客から『おめでとう!』と声を掛けてもらいました。半年前に婚姻届は出していたのですが、結婚式をしたことで『本当に結婚したんだな』という実感が持てました。海外で彼とふたり頑張っていこうと気持ちを新たにしました」(栞さん)

写真左:3月末に雪が降る中、神社で挙式を行った。梅の花に雪景色が幻想的な風景
写真中:披露宴はレストランで親族や友人を中心に30名。費用を抑えるため写真はデータのみにするなどシンプルに。ファーストバイトもアットホームな雰囲気
写真右:借りた衣裳は白無垢のみ、お色直しは節約のため自分の振り袖に

結婚式で大切なのは、お金よりも「心構え」

将来のことを考えると、貯蓄があるに越したことはありません。でも、真剣な気持ちで結婚したいと思っている。ふたりで生活していく覚悟がきちんとある。そのことの方がもっと大事です。
結婚式で、最も大切なのは「誓約すること」。結婚生活は楽しいことばかりではありません。うまくいかないこと、つらいこともある。長い人生で起こり得ることをシミュレーションした上で「それでもやっていくぞ」という本気度が問われる。その気持ちを神や大切な人の前で誓うことが、結婚式の本来の意味。「良き時もあしき時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み」という誓いの言葉は形だけのものではないのです。貯蓄の有無にかかわらず、結婚式は全てのカップルに必要なことだと、気付いてもらえればと思います。(石井さん)

【case2】お金は子どものために取っておきたいから式はしなくても…

ゲストに子どもをお披露目でき、親の希望も叶えられて幸せな一日に

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【挙げないと思っていた理由】
子どもを先に授かったので、貯蓄は子どものために取っておきたいと思っていた安梨さん。「親の結婚式の映像を見るとかなり豪華だったので結婚式はお金がかかるものと思い、ドレスにも興味がなかったので、式までしなくても写真を撮れば十分かなと思っていました」(安梨さん)

【考えが変わったきっかけ】
彼の方は式をやりたい派。ブライダルフェアをのぞいては見たものの、安梨さんは気が乗らず。そんな時、友人の結婚式に彼が出席。「式にとても感動したようで、その後どうしたら少ない費用で挙げられるかなどを、本格的に調べ始めました。両家の親からも援助してもらえることがわかり、親のためにも挙げようと思い直しました」(安梨さん)

【結婚式を挙げて良かったこと】
「たくさんの方から温かい祝福をもらい、私たち家族3人が周りに支えられていることに改めて気付きました。予算も少なく、子どもが夜泣きする中の準備は大変でしたが、今となってはその時間さえも懐かしいです。式を挙げてほしいという両親の望みを叶えられたことで、親孝行にもなりました」(安梨さん)

写真左:専門式場のチャペルで挙式。ゲストは親族や友人など総勢57名。祝福の言葉に胸がいっぱいに
写真中:費用を抑えるため多くのアイテムを手作り。ウエルカムボードはゲストの写真をレイアウト。映像演出は全て彼が自作。写真はカメラが趣味の彼の妹に依頼した
写真右:ゲスト全員に子どもを抱っこしてもらい、体重当てクイズを実施。正解者にはプレゼントを

結婚式はふたりのこれからの人生の「標柱」となる

ふたりの結婚がそこからきちんと始まったということを思い出せる場所。何かあっても立ち返れる場所。結婚の始まりにはそういう場所、つまり「標柱」(ひょうちゅう)になる場所がなければなりません。結婚式で神や証人に誓約することで、ふたりは人生の「標柱」を手に入れるのです。
そういった意味で、お金がないから婚姻届を提出するだけと考えているカップルには、絶対に結婚式をした方がいいと伝えたいです。誓約をするための挙式には、実はお金はほとんどかかりません。お金が必要なのは披露宴であって、披露宴もお金がかからないようシンプルにすることはできます。豪華さは必須条件ではありません。結婚式は、飾らない簡素なもので問題ないのです。(石井さん)

【case3】新生活準備で貯蓄が激減。これ以上親に頼るわけにもいかず…

両家の親が喜んでくれて、感謝の気持ちを伝えられた

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【挙げないと思っていた理由】
彼もしおりさんも結婚前は実家暮らし。新居に引っ越すに当たり、アパートの初期費用や家具家電など全てを買い揃えなければならず、貯蓄のほとんどが消えてしまった。「遠距離恋愛だったこともあり、ふたりとも十分な貯蓄ができていませんでした。金銭面で困っていたので、結婚式は無理だと思っていました」(しおりさん)

【考えが変わったきっかけ】
「彼が私の母に会った時に『式を挙げてほしい』と言われ、彼は思わず『はい、挙げるつもりです』と返事。そんな折、友人が結婚式をすることを知りました。親のためにもけじめのためにも挙げなければと気持ちが焦り、式場探しを始めました」(しおりさん)。親には新生活を始める際にすでに援助をしてもらっていたため、これ以上は頼れず。費用面で心配だったので、親族のみの式にすることに。

【結婚式を挙げて良かったこと】
「彼の家族は誰も結婚式を挙げていなかったので、とても喜んでもらえました。彼の親戚にもあいさつできたことも良かったです。ベールダウンをするとき母が流す涙を見た瞬間、『式を挙げて良かったな』と心から思いました」(しおりさん)

写真左:ゲストは30名の親族のみ。式場の少人数プランを利用して、通常の半額ほどで挙げられた。司会は式場スタッフに依頼し、終始楽しい雰囲気
写真中:挙式では和やかな雰囲気になるよう、おいっ子にリングボーイを依頼。リスの着ぐるみを着て登場してもらった
写真右:受付サイン、ウエルカムボード、親ギフト、姉へのプレゼントは手作り。装花は小物を使って費用を抑え、ペーパーアイテムはSNSのプレゼント企画などで費用をかけずに制作

結婚式はふたりの気持ちを伝える場

結婚式は、ふたりから親やゲストにメッセージを届ける場でもあります。こういう夫婦になりますとみんなの前で約束し、ふたりの覚悟や感謝を伝える。そういう気持ちがあれば、それが自然と結婚式に表れてきます。
限られた予算の中で、どうすれば心情が伝わるかを一生懸命考えることが大事です。受付に置いたメッセージボードや写真でも気持ちは伝えられます。手作りの装飾、ふたりの心情が伝わる音楽を用意するのもいいですね。豪華なものがなくても、ふたりの思いが目に見えれば、ゲストの心に残る式になるでしょう。
貯蓄がなくても、そこからスタートしてふたりで努力したことが、後々までも深くふたりを結び付ける絆になるはずです。(石井さん)

From 編集部

結婚式の意味をふたりで話し合おう

結婚式は、ふたりの結婚生活の礎となるセレモニー。お金の価値とは別の大きな意味があるんです。貯蓄が足りないなら、少し時間をかけて自己資金を増やしてから挙げるのもアリ。ふたりの間で考えが異なっている場合は、納得するまでじっくり話し合ってみて。

mare
Profile

石井希尚さん 結婚・恋愛カウンセラー/牧師

米国で自ら体験し学んだプリマリタル(結婚前)カウンセリングを日本に持ち帰り広めた第一人者。『この人と結婚していいの?』(新潮文庫)が20万部を超えるロングセラーとなり、今や結婚本の定番に。現在、牧師、結婚・恋愛カウンセラー、カフェオーナー、ミュージシャン、作家、企業セミナー講師など多岐にわたり、妻・久美子氏と夫婦二人三脚で精力的に活躍中。

構成・文/稲垣幸子
※掲載されている情報は2018年10月時点のものです
※記事内のコメントは、2018年9月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー98人が回答したアンケートによるものです

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