喫煙ゲストへの心配りは「言うだけ・置くだけ」でOK！

しゃべくり案内人

元スモーカー、ライターＭ。
喫煙10年、ノンスモーカーの彼との結婚を機に禁煙して12年。タバコ恋しい気持ちは日常生活では完全に消えたのに、なぜか夢の中で喫煙していることも。「恐るべしニコチンの罠……」

現スモーカー、編集Ｋ。
喫煙歴10年。やめなきゃやめなきゃ……と思いながらも、ズルズルと長引いてしまっている。社会の喫煙者への風当たりを最近まざまざと実感している。「カフェ探すのも大変なんです……」

喫煙ゲストが「気まずい」と思うのは、どんなタイミング？　聞いてみたところ、次のような集計結果に（複数回答）。

●1位　喫煙のために席を立つ“タイミング”をうかがうとき　64％

「進行が分からず、どのタイミングで行けばいいのか判断に迷う」（28歳・男性）
「同じテーブルに喫煙者が多く、みんなとタイミングがかぶって空席が目立ってしまうのではないかと思って」（42歳・男性）

●2位　喫煙所から帰ってきたときの、服についた“臭い”や、口臭　32%

「狭い喫煙スペースにたくさん人がいると自分に臭いが激しく付く」（32歳・女性）
「席の近い人には確実に臭うと思うので、少し申し訳ない気持ちになる」（29歳・女性）
「周りが喫煙者じゃない席に座るとき気まずい」（39歳・男性）

●3位　周りの“他ゲストの視線”　23%

「ドアを開けたときの視線が気になる」（55歳・男性）
「一気に注目される感じに申し訳なさを感じる」（22歳・女性）
「視線を感じると、ちょっとの間くらい我慢したら？と言われているように受け止めてしまう」（37歳・女性）

分かる分かる！な回答ばっかり！　特に女性はドレスアップするので、狭い喫煙所で臭いが付くのが気になるんですよ～。毎回、「喫煙所→トイレ→会場」と間にワンクッション入れて、臭いをできる限り取ってから戻りますもん……。

私は元スモーカーだから、自分自身はあまり臭いとか気にならないんだけど、吸わない人からは、食事中にタバコの臭いがするのはちょっと……って声も結構聞くもんね。特に子連れの人はタバコの臭いに敏感になる人が多い印象かも。

他にも「会場スタッフに喫煙所の場所を聞くとき、忙しくない人を探さないといけない」などという声があるように、喫煙者が減ってきた今、彼らの「マナーを守らなければ」という思いは強まり、一服のために中座するのを引け目に感じているよう。では、どうしたら喫煙ゲストが肩身の狭い思いをせず、気持ちよく過ごせるのか……そのアイデアを喫煙ゲストに聞いてみたところ、実はすごく簡単な方法で解決できることが判明。喫煙ゲストの内なる声に耳を傾けてみて！

【タイミング】時間・場所を「言う」だけで解消！

●「新郎新婦の中座のタイミングで『約30分後に再入場です』と司会者から告げてもらえるとうれしい。タイミングを見計らうことができて、大事なときに場を外さずに済む」（44歳・男性）

●「忙しそうなスタッフに喫煙所の場所を聞くのって結構勇気がいるし申し訳ないので、演出の合間に司会者から喫煙所の場所を知らせてもらえると助かる。場所を公に知らせてくれることで『あ、喫煙しに行ってもいいんだ』と安心して席を外せる」（28歳・男性）

喫煙ゲストだって、タバコを吸いたい気持ち以上に、大事な演出には立ち会いたい、というのが本音。だから、歓談や演出と演出の合間の時間を知らせて、喫煙のベストなタイミングを見計らってもらいましょう。これで喫煙ゲストは心置きなくリフレッシュして戻ることができ、大事な演出を見逃さずに済むので、ゲストにとっても新郎新婦にとってもうれしいですね。また、喫煙所の場所も一度案内すれば済み、喫煙ゲストも忙しい会場スタッフも負担が軽減されます。

すごく簡単なことなのに、意外と見落としてたね、これ！ 忙しそうなスタッフに声を掛けて場所を聞くって、意外と気を遣うもの。でも司会者の方にひと言お願いするだけなら、新郎新婦にもスタッフにも負担掛からないし！

場所を案内してくれるだけで「喫煙行ってもいいですよ」と言われている気がするって、めちゃくちゃ分かるな～！ この時代、どこに行っても「喫煙ダメ」って無言で訴えられてる気がするんですよね……（切実）

【臭い】消臭アイテムを「置くだけ」で解消！

●「消臭スプレーが置いてあったら絶対に使う！　普段はエチケットで携帯用を持ち歩いていても、結婚式ではバッグも小さいので、置いてあったら便利」（29歳・女性）

●「口臭対策としていつもはミント味のタブレットを携帯しているけど、普段と違う正装のときは忘れてしまうことも。サラリと置いてあったら、気が利くなぁと思う」（44歳・女性）

ドレスやスーツに付いた臭いは、喫煙所や会場の入り口、トイレなどに衣類用の消臭スプレーを置くだけで解決。さらに、気になる口臭対策としては、ミント味のタブレットや、マウスウォッシュをお手洗いに置くのも○。いずれも数百円で済むので、お手軽。会場によって、置いてもいいかどうか、置いてもいい場所やアイテムが異なる場合があるので、相談してみましょう。

消臭スプレー、めちゃくちゃ助かります！　喫煙スペースでゲスト同士がシュッシュッと掛け合ったりしても、会話のきっかけにもなりそう。意外とタバコミュニケーションって仲良くなるにはいいきっかけなんですよね～

タバコミュニケーション、懐かしい響き！　なんともいえない一体感が生まれるよね。だから、スプレーやタブレットの横に「ご自由にお使いください」とか新郎新婦の名前で書いてあったら、「なんと気の利くふたり！」って喫煙所も盛り上がるよね、これは。

【他ゲストの視線】視線を隠す仕切りを「置く」だけで解消！

●「簡単なパーテーションでもいいから、せめて顔の部分が隠れるとありがたい。一服中の気が緩んだ顔を見られるのが恥ずかしいので」（43歳・女性）

●「フォーマルな場所なので両家の親族の方が気にしそうだし、『あの人が吸うの？』と思われていそうで視線が気になる。喫煙中の姿が見えないに越したことはないと思う」（29歳・女性）

一服中の姿を見られたくないという声もチラホラあり、特に女性を中心として多いよう。会場の造りや、喫煙所の位置などによっては、意外と屋内から喫煙所が見えてしまう会場もある。そんなときは、大掛かりな間仕切りまではしなくとも、背の高い植木やパーテーションを置いてもらうなどの対応が可能か、会場に相談してみて。

これは中々ハードルが高いかもしれないけど、あったら嬉しいですね！
確かに、街中の喫煙所って周りを背の高い植木で囲まれていたり、顔の部分だけぼかしガラスになっていたりするところも多い。何げなく使ってたけど、おかげで周りの視線が気になることが少ないかも！

喫煙ゲストを多く招待することが最初から決まっている場合は、会場見学の際にチェックできたらベストかもね。仕切りがあると、タバコの煙が外に流れないというメリットもあるし、これはノンスモーカーにとってもうれしいと思うな！

取材・文／目黒ミチコ　イラスト／泰間敬視　構成／スモーカーＫ
※掲載されている情報は2017年4月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは2017年3月に男女110人が回答したマクロミル調査によるものです

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