「俺、結婚式挙げました!」熱血男性プランナーのリアルレポート
たくさんの新郎たちに喝を入れ、背中を押してきたフリーウエディングプランナー・高橋龍一さん。
2016年の3月、ご自身もハワイにて結婚式を挙げました。これまでプランナーとして何百組ものカップルを見送ってきた高橋さんですが、自らが初めて「新郎」という立場になったからこそ気付けた喜び、思いがあったはず。今回は高橋さんの式当日までの「新郎生活」をお届けします!
<プロポーズ>うれしくて心の中でガッツポーズ!
出会った当初から互いに運命めいたものを感じていたこともあり(ほとんど僕の一目惚れですが……(笑))、付き合い始めて約半年でプロポーズ。場所は、夜景の見える高級ホテルのレストラン。ディナーの終盤、デザートを食べ終わった頃に指輪を差し出し、ストレートに「一生大切にする。結婚しよう」と気持ちを伝えました。
「ありがとう、こちらこそよろしくお願いします」と、彼女からOKの返事をもらった時には、思わず心の中でガッツポーズ!
プロポーズを受け入れられるのはこんなにうれしいのか、と思ったのと同時に、男として“けじめ”を付けられた、という何とも言えないすがすがしい気持ちになったのを覚えています。また、彼女の家族も含めて、新しく守るべき家族ができたのだ、と身が引き締まりました。
挙式で花嫁を迎える高橋さん。プロポーズの言葉どおり、彼女を大切にしたいという想いがあふれ、手を広げて迎えた
<親あいさつ>緊張しているのは自分だけじゃなかった!
僕も彼女も父親が不在なので、境遇が似ているという安心感はあったものの、彼女のお母さんに初めて会ってあいさつをする時は、やはり緊張しました。
最初はお互いにぎこちなく、かしこまった堅苦しいやりとりに……。でも、お義母さんの「私も緊張している」という言葉で、僕の緊張も少しほぐれました(笑)。場所がお義母さん行きつけのイタリア料理店だったこともあり、食事が進むにつれて和んだ雰囲気になり、ともに好きな音楽の話や家族の話で盛り上がりました。
彼女が事前に僕の情報を伝えてくれていたこともあり、結婚について快く認めていただけました。お義母さんと彼女との「親子の会話」の中に自分が一緒に交じって話をするということは、不思議な感覚であると同時に、遠い未来まで彼女のお義母さんも含めて一緒にいられたらいいな、という思いも生まれました。これが「家族を持つ」ということなのかと実感し、彼女との絆もより強くなったと感じられました。
共にお揃いのドレスで式に参加した新郎新婦の母と。家族が増えるという実感が湧く
<式準備中>スタッフと一緒に作っているということを実感
結婚式はハワイでと決めていたので、式当日のことに関してはハワイの挙式を専門に手掛けているフリープランナー・薄井美奈子さんに協力をお願いしました。
プランナーという仕事柄、当日の進行や席次などのプランニングに関しては自分が担当し、ハワイでのスタッフや物の手配、装飾デザイン関係は薄井さんにお任せしました。任せるところは信頼できるスタッフに任せ、分担して進めていった式の準備。これまでプランナーとして何度も経験してきたことですが、自分がプランニングしたことがだんだん形になっていくのを見るのは何とも言えないうれしい気分でした。また、プランナーという仕事を知っているからこそ、スタッフの苦労や努力が垣間見られて、その頑張りに感謝しました。
式当日、新郎として振る舞うのは、当たり前だけれど初めてのこと。親族や他のゲストが心の底から楽しんでくれるか、おもてなしできるだろうか、という不安と、憧れの結婚式への期待とが入り混じった複雑な心境でした。
しっかりと目を合わせ、誓いを交わすふたり。表情からもその決心が伝わる
<式当日>家族からのサプライズソングに感涙
僕のウエディングコンセプトは、『ベストハワイアンウエディング』。フォトもセレモニーもレセプションも、『ハワイ現地のベストなウエディング』をイメージして準備したので、すごくハワイらしさが出せたと思います。
挙式はガゼボガーデンでの人前式だったのですが、ゲストを前にし、彼女と向き合って誓いの言葉を述べ合った時には、これで本当に結婚するんだという思いがこみ上げ感無量でした。
そして何より感激したのは、僕の妹が中心になって企画してくれていたサプライズ。兄弟姉妹やいとこたちによるウクレレ演奏で、僕の大好きなボブ・マーリーの曲を熱唱してくれたので、本当にうれしかったです。その後、ガーデンでのダンスパーティも大盛況。両家の親族が一体となり、最高のパーティが実現できました。
ゲストからのサプライズソングに、驚きながらもノリノリなふたり。笑顔も自然とあふれ出す
<式を振り返って>結婚式は「互いの違い」を共有するため
結婚式は、本当に素晴らしいなと感じました! 人生においては通過点の一つかもしれませんが、「絶対に経験すべき通過点でもある」と強く感じました。違う個性が出会い、縁が結ばれる……これが結婚の本質だと思います。違う個性だからこそ、価値観がぶつかり合うことも、もちろんあります。
実際に僕たちもウエディングの準備を進めるなかで、「違い」を感じたことが度々ありました。例えば、BGMや装飾の好みで意見が分かれることも。それでも、なぜその音楽が好きなのか、理由やエピソードを聞くことで、よりお互いのことを知ることができました。そういった話し合いや、ときには譲り合いをして、最終的に結婚式の中で形として表すことができたことは、とても感慨深かったですね。
式を終えてみて、ウエディングがきっかけで感じる「違い」以上に、話し合いなどでお互いを「わかりあえること」の方が大きいと感じています。この感覚を実感するためにウエディングは存在しているのかもしれないですね。どうか「違い」を乗り越え、明るい「未来」を創っていってください。みなさんの幸せを心から応援しています! BE HAPPY!
現地スタッフとともに。“一緒に作り上げる”結婚式は、まるでチームのよう
From 編集部
結婚式で感じられる気持ちは、一生もの
結婚式には、新郎新婦にしか味わえない特別な気持ちがあるのかもしれません。これまで何百組もの結婚式をプランニングしてきた高橋さんでさえ、自らが「新郎」として迎えた結婚式では、今まで以上に家族・ゲスト・そして新婦への感謝の気持ちを感じずにはいられなかったそう。きっとあなたも、当日は、結婚式でしか味わえないような、一生ものの気持ちを味わうことができるはず!
高橋龍一さん
アズールウエディング代表
フリーウエディングプランナー
ホテル、レストラン、ハウスウエディングなどの会場勤務を経た後、2011年にフリーランスのウエディングプランナーとして独立。独立後は、母校や初デートの美術館、思い出の公園など、自由な場所やスタイルの結婚式を数多く手掛けている。
取材・文/塚本正一(ティンプランニング) 監修/高橋龍一(アズールウエディング) 構成/小森理恵(編集部)
※掲載されている情報は2016年8月時点のものです
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