洗濯王子に聞いた！「洗濯表示」ココだけ覚えて

例えば「彼の服、洗濯機で洗ったら縮んじゃった」なんて失敗を防ぐには、タグの洗濯表示を見るのが基本。でも、2016年に新しくなった洗濯表示では日本語の表記がなくなり、マークだらけでちょっと難しそう……。「ココだけ覚えればOK！」というポイントを洗濯王子・中村祐一さんに聞きました。

【はじめに】基本のマーク4種類だけ覚えて！

４つのマークは「洗濯」「漂白」「乾燥」「アイロン」の仕方

衣類のタグに付いている、洗濯の仕方をガイドする洗濯表示。国際規格に合わせるため、2016年に新しく変わりました。この洗濯表示は、2016年12月に製造されたものからスタート。だから「2017年の春夏ものあたりから徐々に入れ替わっていきました」と洗濯王子・中村祐一さん。

ポイントは「左から４つ。洗濯・漂白・乾燥・アイロンのし仕方が指示されている、ということ。そのマークの意味だけ覚えて、マークに×印がないことだけ確認できれば、家でメンテナンスできます」。なるほど、洗濯の手順どおりに並んでいるから分かりやすい。「一番右はクリーニング屋さんが見るところなので無視してOKですよ」。

では早速、４つの手順どおりにマークの見方をチェックしていきましょう。

【Lesson 1】「洗濯」の仕方

普通に洗えるか、手洗いか、洗濯NGかをチェック

一番左のおけのマークは「洗濯」の仕方を表したもの。図の左上のマークが基本で、家庭用の洗濯機であれば制限なく洗ってOKということ。「おけの下に線が1本入っているものは『標準』コース以下なら洗濯OK、2本入っているものは『弱』『ソフト』『手洗い』などの優しく洗うコースなら洗濯OK、という意味です」。

おけに手が入ったマークは、洗濯機は使わずに手洗いを。おけに×マークは家庭での洗濯NGという意味。「形崩れ、色落ち、縮み、風合い変化などが起こって回復が困難になります。クリーニング屋さんに相談しましょう」。

ちなみに、おけの中の数字は水温の上限を表したもの。「例えば30なら『30℃までOK』という意味。30℃ぴったりにする必要はありませんよ」

【Lesson 2】「漂白」の仕方

漂白OKか、種類によってOKか、NGかの3種類

２番目の三角マークは「漂白」の仕方を表したもので、OKかNGか以外にポイントとなるのは「漂白剤の種類」。

「家庭で使われる漂白剤には大きく分けると『酸素系』と『塩素系』の2種類がありますが、『塩素系』は色抜けや変色などの副作用が強過ぎて扱いが難しいので、使えるアイテムが限定されるんです。一方、扱いやすい『酸素系』は使えるアイテムが多いので、『塩素系はNGだけど酸素系ならOKだよ』という表示が、今回から増えているんです」。

つまり漂白マークは「OK」「種類によってOK」「NG」の3種類ということ。カンタンですね！

【Lesson 3】「乾燥」の仕方

乾燥機での乾燥、自然乾燥の２つをチェック

3番目の四角マークは「乾燥」の仕方を表したもの。大きく分けてタンブラー乾燥機（四角に丸）と、自然乾燥（四角に棒）の２種類があります。

乾燥機での乾燥は「丸の中の点が2つなら『80℃まで』、1つなら『60℃まで』となっていますが、乾燥機の表示が『強』『弱』となっていたら、それでも大丈夫です」。

そして自然乾燥のマークは「図の2つが基本。棒が縦ならつるし干し、横なら平干しとシンプルでわかりやすいですね」。さらに斜め線が入っていたら「陰干し」、棒が2本なら「絞らずに干す」という表示もあります。

【Lesson 4】「アイロン」の仕方

温度のレベルをチェック

４番目のアイロンのマークは、ずばり「アイロン」の仕方を表したもの。アイロンがかけられるかどうかと、かけられる温度の表示だけなのでカンタンですね。

「アイロンマークの中の点が1つなら『110℃まで』、2つなら『150℃まで』、3つなら『200℃まで』となっていますが、アイロンの表示が『低』『中』『高』となっていたら、それでも大丈夫」と、とってもシンプル。

そしてアイロンに×マークがついていたら、家庭でのアイロンはNGなので、クリーニング屋さんに相談しましょう。

From 編集部

洗濯表示は、お買い物の時点でチェック！

新しい洗濯表示、すべて覚えなくても大丈夫。「毎日のお洗濯では、それほど気にしなくて大丈夫。おしゃれ着洗いのときだけチェックを」と中村さん。また、今後どんどん新表示に切り替わっていくので「お買い物の時点でも、家で洗えるかな？とチェックしてみては」とアドバイスいただきました。一番左の洗濯オケマークに×がなければ、家でのお手入れOK！それだけ覚えて洗濯上手になりましょう。