北海道男性はおおらか人が多い

北海道男性はイマドキ女性よりロマンチック?

地域によって方言や名物があるように、男性にもご当地の特徴があるのでは…? そんな疑問を調べてみました。今回は北海道の男性についてご紹介します。
北海道といえば、どこまでも広がる北の大地。開拓者精神を感じさせるこの地域で育った北海道男性は、どんな性格と恋愛傾向を持っているのでしょうか? 県民性研究の第一人者、岩中祥史さんに伺いました。

北海道男性は、島国根性から解放されたおおらかさが特徴



北海道でイメージするのは、どこまでも続く雄大な自然です。明治以降に開拓された新しい街が多いこともあり、そこに暮らす北海道男性はおおらかで粘り強い印象があるのですが、実際はどうなのでしょうか。

北海道の男性は、周りの目をあまり気にしない傾向がありますね。明治時代の前半、本州や九州から移住してきた人たちの子孫が開拓していったため、最初はそれぞれの出身地のことなんか気にしていられなかったんです。そのため細かなことは適当に済ませるしかないと。その結果、時間の経過と共に“島国根性”が薄れ、大陸的なおおらかさを持つようになりました。
それと広い大地に住んでいると開放的な気持ちになり、自由な感覚や発想が育まれます。内地にはない広い空とどこまでも続く大地が、世間体や古い習慣とかを忘れさせるのかもしれません。昔からのしがらみにとらわれたりしていては、いつまでたっても畑はできませんから。

寒い北海道に暮らしているので男性も我慢強く粘り強いのではと思われがちですが、意外とあっさり系です。熱しやすく冷めやすい、諦めが早く新しいもの・ことに飛び付きやすい傾向とのこと。恋愛ではひと目ぼれが多く、結構浮気性。離婚率も全国4位※1と高いですし、これも本州・四国・九州から移住してきたことで、うっとうしい人間関係や、昔ながらの本家や分家といったしがらみから解放されたのが大きいと思います。ささいなことにこだわる必要がなくなったため、自然体の自分でいられたのかもしれません。

北海道男性は男女平等の意識が強く、コミュニケーションはストレート



しがらみから解放されたことで、北海道男性がほかの県に比べておおらかな気質を持っていることがよくわかりました。彼らはどんな恋愛や女性を好むのでしょうか?

「日本的な伝統に縛られないので、大陸的な感覚からか、男女は平等という意識は強いと思います。昔ながらの夫は外で働き妻は家事という考え方ではなく、夫婦共に働き、家庭を維持していく意識を持った男性が多いのではないでしょうか。
梅雨がなく年間降水量も少ない※2北海道の男性はカラッとした気質が目立ちます。裏表がないというか、相手の気持ちをあれこれ考えることなく、思ったことはストレートに言います。
とはいえ大陸に暮らす外国人のように、自己主張が強くはありません。その辺りはやっぱり日本。島国的な遠慮が残っているといえるでしょう。

北海道男性は、男は一度や二度は浮気をするものくらいに思っているふしがあり、女性からすれば自分勝手と思うでしょう。そのためちょっとくらい浮気してもうるさく言わない、精神年齢が高くて自分をリードしてくれる姉さん女房的な女性を好む男性が多いかもしれません。押しの強い女性とは、安心して付き合えるとの思いもあるようです。
冬の厳しい寒さと戦わなくてはならない現実と対照的な、ロマンチシズムを大切にする女性とも波長が合いやすいですね。ふたりだけの世界をロマンチックに盛り上げてくれる恋愛を好む傾向がありそうです」

岩中さん、ありがとうございました。借金や浮気は困りますが(笑)、北の雄大な大地、北海道の男性もいろいろな特徴があるのですね。それにしてもその土地特有の自然や歴史が、そこに暮らす男性の気質に影響を与えていると考えると、面白いものです。
北海道の雪に閉ざされたふたりだけの世界は、恋を盛り上げてくれそうです。もしかすると北海道男性はイマドキ女性よりもロマンチックなところがあるのかもしれませんね。(ぱう)

※1出典:総務省「人口動態統計2016」2017年9月15日公表より
※2出典:都道府県別統計とランキングで見る県民性2010年より

【取材協力】
岩中祥史(いわなか・よしふみ)さん
編集企画会社エディットハウス代表取締役。出版プロデューサー、ノンフィクション作家。これまで手掛けた書籍は800冊以上。著書は『名古屋学』『博多学』『札幌学』『広島学』『鹿児島学』『新 不思議の国の信州人』『新 出身県でわかる人の性格』『名古屋の品格』『城下町の人間学』『「いい夫婦」の旅術』など多数。