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新婚のときこそ決めておくべき「ふたりの防災ルール」って?

結婚式の準備に、新居探し&引っ越し。多忙な日々だけど、いざというときの「ふたりの防災ルール」は決めてある? 災害はいつ起こるかわからないから、常に備えておくことが大事。新婚の夫婦が頭に入れておくべき「防災」のことを、仙台市地震防災アドバイザーの及川由佳里さんに、東日本大震災の経験を踏まえて教えてもらいました。

【防災ルール1】お互いの連絡方法を決めておこう

防災1

災害が起こると電話が通じにくくなるため、連絡手段は複数用意しておくことが大切。有効なのは、SNSや携帯電話会社の「災害用伝言版」、災害用伝言ダイヤル(Web171)など。災害用伝言ダイヤルは、毎月1日と15日、正月三が日、防災週間などに体験ができるので、事前にふたりでやってみよう。
災害時に帰宅できない場合は、無理に帰宅しようとせず会社など滞在先に泊まり、安全になってから帰宅するなど、夫婦で行動パターンを共有しておくと◎。

震災の経験から伝えたいこと

アドバイザー

「東日本大震災のときは、家族と長い間連絡が取れず不安な思いをした方もいました。毎日お互いに簡単な予定を把握しておくと、災害発生時でも居場所が分かりやすくなります」(及川さん)

【防災ルール2】新居周辺の防災マップをチェックしておこう

防災2

新居に引っ越したら、転居の届け出の際に防災マップや地域の防災情報を手に入れよう。防災マップは、役所のホームページでダウンロードできることも。
防災マップには、自宅周辺にどんな災害リスク(浸水や土砂災害、地震があったときの揺れやすさ、津波の恐れなど)があるかが書かれているので、ふたりで確認して。災害時の避難場所や避難ルートは、いくつかパターンを話し合っておこう。

震災の経験から伝えたいこと

アドバイザー

「東日本大震災では水道が止まったため、飲み水やトイレ用水などの確保が大変でした。災害時の給水施設の場所を知っておくと断水時に役立ちます。また、災害時は地域住民同士の協力(共助)が必要。できれば町内会などに加入し、行事(防災訓練や夏祭り、清掃活動など)に参加しておくとよいと思います」(及川さん)

【防災ルール3】家具の配置など、新居の安全をふたりで確認しよう

防災3

引っ越しをしたら、まずは自宅アパートやマンションの消防用の設備(避難口、防火扉、消火器の場所など)を確認して。管理会社などから渡された防災マニュアルなどを読んで、災害発生時の行動を把握しておこう。
寝室に家具を置く場合は、背の低い家具に。倒れても体に当たらないよう、また入り口をふさがないよう配置を工夫して。
リビングでは、家具を固定して転倒落下防止の対策を。テレビやパソコンなどの家電製品も、ジェルマットやベルト式の器具で固定しよう。開き扉には扉が開くのを防ぐ器具を取り付け、食器棚には滑り止めシートを、ガラス面には飛散防止フィルムを貼っておこう。

震災の経験から伝えたいこと

アドバイザー

「地震で家具が倒れたり食器棚の食器が散乱すると、けがの危険があります。強い揺れで、固定していないテレビやパソコンが飛んできたケースも。家具の転倒防止対策を行っていても、地震時は大きな家具や家電から離れて、廊下など落下転倒の恐れがない場所に移動するか、テーブルの下にもぐり身の安全を確保してください」(及川さん)

【防災ルール4】ふたり分の備蓄をしておこう

防災4

災害時の備蓄は最低限3日分、できれば1週間暮らせる備蓄をしておく必要が。普段食べ慣れているレトルト食品などを少し多めに買い置きして、食べたら買い足しておくようにすれば、消費期限が切れることなく備えられる。

【最低限必要な備蓄品と防災用品(例)】
□水(大人1人当たり1日3リットル×2人×日数分)
※飲料水とは別にトイレ用や洗い物のために、風呂の残り湯を貯めておくなどの備えを
□食料(レトルト食品、乾麺、パスタ、缶詰、即席みそ汁など1日3食×2人×日数分)
□日用品(トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウエットティッシュ、生理用品、ラップなど)
□非常持ち出し袋(食料品、下着、衣類、非常用防災用品、健康保険証、お薬手帳、母子手帳のコピー、現金、防寒用品など)
※中身は季節ごとに衣替えを
□カセットコンロとガスボンベ
□懐中電灯
□ラジオ
□携帯電話の充電器
※自家用車はこまめに給油
※寝室にスリッパや運動靴を常備

震災の経験から伝えたいこと

アドバイザー

「震災の際にはガスと水道の復旧が遅れたので、以下の物があって助かりました。また、キャンプ用品はとても役立つので、趣味を兼ねて揃えておくのもいいですね」(及川さん)

【震災時にあると助かる物】
□電気ケトル
□水のいらないシャンプー
□体を拭くウエットティッシュ
□菓子など甘いもの
□乾電池やカセットボンベで使えるストーブ(寒冷地)
□交換用のコンタクトレンズと保存液(職場に保管)

大切な人を守るためにしっかり備えを

防災・減災対策は定期的な確認が必要です。大切な家族の命を守るためにも、常に意識して結婚生活を過ごしてほしいです。
特に妊婦さんの場合、育児用品はなるべく早めに用意を。非常持ち出し袋には母子手帳や健康保険証、診察券のコピーも入れておくと安心です。妊婦さんだと災害時のリスクも高いので、夫婦で連絡体制などの備えを確実にしておきましょう。(及川さん)

From 編集部

引っ越しのときには、防災対策も忘れずに!

地域の防災情報のチェックや家具の配置などは、新居への引っ越しのときに気にしておくのが正解。結婚して夫婦になったら、災害用伝言ダイヤルのテストも忘れずに。万全な防災対策で、ふたりの新生活を安心安全なものに。

アドバイザー
Profile

及川 由佳里さん 仙台市地震防災アドバイザー

1996年東北初の女性消防官として、仙台市消防局に採用。消防隊員、救急隊員、119番オペレーターなどを歴任。2016年4月より仙台市危機管理室減災推進課勤務。2017年4月から「仙台市地震防災アドバイザー」として、女性の視点を交えた防災・減災についての講演や学校での防災授業などを行い、災害に備えることの大切さを伝える活動を行っている。

構成・文/稲垣幸子 イラスト/高篠裕子
※掲載されている情報は2018年1月時点のものです

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